6627 テラプローブ(マザーズ) 818円 +10円
第3四半期の資料が公開。新味のある手がかりは発見できませんでしたが、とても知りたかった一語は確認できたことだけでも上々でした。資料を。(1)第3四半期業績説明・・・・第3四半期累計は売上170億円(前期173億円)、営業益18.2億円(前期20.2億円)、純益12.5億円(前期7.3億円)。四半期比較では第2四半期4~6月期は売上55億円、営業益4.6億円、純益10.2億円。第3四半期7~9月期は売上52億円、営業益4.7億円、純益0.7億円。7~9月純益は大幅減速していますが、営業益は安定的に推移。すでに説明した通りの安定ぶりです。7~9月期のポイントとして会社は、売上に関してはロジック製品で在庫調整が発生したものの、総じて受託量は堅調だったとコメント。営業益は九州事業所への統合費用等のピークアウトでわずかに増加と。純益は特益剥落で減少と。この後にキャッシュフローなどの記述がありますが、すでに当欄で取り上げて解説済みゆえに割愛します。大規模新棟工場を建設しながら手持ち現金は144億円に拡大。また会社は第4四半期の売上を50億円と想定。車載関連は引き続いて好調ながらDRAMやメモリの在庫調整がまだ一巡し終えないと考え50億円の売上と堅めに見積もったものと思います。(2)設備投資と減価償却・・・・ここです注目した点は。知りたかった点は。同社は延々と大規模設備投資を行った来ました。16年度12か月で121億円(台湾で97億円、国内で24億円)、17年度9か月で139億円(台湾110億円、国内29億円)を設備投資に活用し、今18年度もすでに148億円を投じています。国内に48億円で台湾に100億円を。このために減価償却費用は16年度は54億円、17年度も54億円。そして今期はすでに55億円。前第3四半期は50億円ですから、今期は5億円多いということです。言い換えるなら、これが前年並なら営業益は18.2億円+5億円で23.2億円でもおかしくなかったということになります。しかし知りたかったことはここから。設備投資に関して会社はこう付帯コメントを寄せています。「九州におけるフロア拡張、台湾における新棟建設により高水準継続。しかし大型案件は今年度で一段落、来年度からの投資は大幅に減少を見込む」と。つまりです。大幅な設備投資が一巡するのですから、来期からの減価償却費用も大幅に減少する可能性があるということなります。ダイトーケミックスと同じように、減価償却費用の減少で来期からの利益は大きく回復する可能性が高くなったと考えていて良いと思います。とは言いながらもADプラズマ同様にまだまだド底値。少なくともミニミニボトム離脱の25日線900円回復から買い場探し(日足の陽転も882円回復)。強気買いは13週線960円回復から。言い換えれば1000円回復から早いはず。週末の米中首脳会談を無事に市場が消化して日足の陽線を連続して900円回復するようになれば、やっと積極的に買い場探しを再開する予定でいてください。11/19(第3四半期業績状況/製品別売上推移&安定的な収益構造&抜群の財務内容・来期以降減価償却費用大幅減で利益急回復の可能性)11/14(インパクト不足ながらも安定した第3四半期・低調な理由を考察・保守的な通期予想を発表・目標再設定)8/29(第2四半期資料/セグメント変更から&業績サマリー&特損益状況&製品別売上推移&利益率&設備投資と減価償却&業績予想)8/27(ミツバやスミダコーポ以上の大規模設備投資)8/22(第2四半期事業報告書紹介/事業拠点移転順調&付帯条約からの思惑&第2四半期に91億円の設備投資実施と内容&紫光集団からの受注獲得の可能性も・強固な財務内容)8/16(4~6月減速したものの上々の第2四半期・概況・特益計上・設備買い戻し可能性で前受金28億円計上・第3四半期期間は増益予想発表・期末配当実施の可能性・目標修正)7/24(半導体関連業績好調堅持の可能性・決算発表後から上げ本番予想)6/23(半導体受託生産世界最大手TSMCは下期業績回復予定)7/18(8月の第2四半期発表後には急騰で反転開始も・力成集団がTOBの可能性も)7/6(マイクロン社の影響軽微)7/4(マイクロン社の販売差し止めは)6/12(同社の親の力成科技は)6/9(目標微修正)6/7(力成科技はマイクロン秋田工場も買収・秋田工場と同社の統合やシナジー期待大)6/5(中国半導体政策の恩恵大・同社の親のそのまた実質親ともいえる紫光集団を習近平氏視察からも)6/1(日経新聞紅い半導体自立の夢・中国最大の紫光集団が出資したのが同社の親の力成科技・同社は強い中国半導体関連株)検索チェック。目標株価Ⅰ【短期目標①1100~1120円(レシオ8倍強)②1250~1280円(レシオ9倍強・週足陽転)③1350~1400円(レシオ10倍強・週足完全陽転)】~ 目標株価Ⅱ【中長期目標①1400~1450円(今期純益15億円EPS160円予想しレシオ9倍)②1600円(今期純益15億円EPS160円予想しレシオ10倍)③1750~1800円(今期純益15億円EPS160円予想しレシオ11倍強・18年高値1733円)】。来期の増収増益を確認してから強気に再設定する方針(来期は台湾の新工場が稼働開始となるでしょうから来期の増収増益を期待)。SP。