2376 サイネックス(東1) 774円 +7円
第2四半期では説明会や資料の開示がないから、これから発表になるであろうフィスコ社レポートくらいしか今のところ追加の手がかりはありません。しかし今日は第2四半期のおさらいを。荏原実業同様に絵に描いたような閑散ですが。まずはセグメント状況を・・・・①出版事業→わが街事典は新規で高知市や川越市と新たな発行協定を結ぶことに成功し、船橋市や都城市などとは再版発行し100の市町村と共同発行。期末における累計共同発行自治体数は826自治体になったとのこと。全国の自治体数は1741自治体ですから、占有率は47.4%。この総自治体数に対して占有率が50%を超えてくれば、強く強く圧倒的と市場も評価して大幅な上昇に至ると思いますし、50%を超えて来ると自治体の協定契約数の拡大に弾みがつき始めると思います。また東京オリンピック開催に向けて協定締結自治体数は急増を予想。インバウンドの拡大をにらんで、自治体は地域観光などの情報発信の強化に乗り出すと思いますから。このわが街事典以外にも、子育てガイドや高齢者福祉ガイドなどジャンル別の行政情報誌や官民協働の回覧板の発行などを展開したと。月刊地域情報誌はやや不振だったものの、売上は5.6%増の39億円でセグメント益は49%増の6.3億円。文句なし。②ウェブ・ソリューション事業→ふるさと納税事務一括代行協定は締結の自治体数は109に拡大。自治体向けホームページ・アプリ開発サービスの締結自治体数は18に。売上は物販は好調だったものの、旅行関連が天候不順で不調。売上10%減の13億円でセグメント益はまだ0.8億円の赤字。まだ収益寄与には時間がかかりそうです。③ロジスティックス事業→郵便発送代行事業は官公庁案件や代理店を中心に積極的に受注活動に取り組み、ポスティング事業も新規顧客開拓を進めたと。また多分、日本郵便からの代行受注が回復もし始めたと思います。この事業はオリンピック開催や即位の礼などの来年以降のイベント開催に向けて更に受注は好調になると考えます。ダイレクトメールの圧倒的なナンバーワンであるDMS(9782)とともに来期は大きく業績を伸長させると予想しています。売上は51%増の14億円でセグメント益は6%増の0.2億円。④不動産事業→賃貸収入。売上0.2億円、セグメント益0.1億円。⑤感想及び予想→同社は毎度下期に利益が厚くなります。前下期の営業益は4.5億円、前々期の下期(最高益)は4.2億円でした。今期は前期以上を確保できると思うので4.5~5.0億円の下期営業益を予想しています。すると上期の1.6億円と足して6~6.5億円の営業益で着地できるはずです。ゆえ会社予想の20%増6.2億円の達成はリアルな数字といえると思います。ただしです。ウェブソリューション事業の期末のセグメント益を例年通りトントンと見立てた上で、出版事業とロジスティックス事業の利益を最大化して考えてみると、17年3月期最高益の時の出版事業のセグメント益は14.4億円(売上は78億円ですから、今期はこの売上を更新するはず)。今期もこの最高益時の14~15億円で着地すると仮定(この年の第2四半期のセグメント益は7.1億円)。またロジスティックス事業は17年3月期に通期で1.4億円でした。今期もセグメント益は1~1.5億円では着地すると予想しています。するとセグメント①+③でセグメント合計は15~16.5億円となります。この15~16.5億円から全社費用を差し引くことになりますが、大体全社費用は例年8億円前後ですから、8億円を差し引くと通期の営業益は7.0~8.5億円となります。つまり、今期は会社予想は上方修正する可能性があり、その修正はもし最大化に成功すれば過去最高の営業益8.1億円、経常8.5億円、純益5.5億円、一株純益103円に並ぶことができるかもしれないということになります。もし並ぶことが無理でも来期は最高益更新になれると予想します。一株純資産は1130円。バランスシートは、主な資産項目は現金が39億円、株券4.2億円、有形固定資産30億円。主な負債項目は短期借入金5億円、長期借入金0.1億円。実質無借金でキャッシュリッチ企業。成長原資も手持ち十分。利益回復すればすぐに株主還元策を講じるはずです。下値は800~750円で堅い模様。25週線800円回復してからゆっくりと本格買い再開の予定で。また50週線842円回復の850円を抜くと、一株純資産1100円台に向けて急反転開始すると予想します。ゆえに850円から心おきなく強気買いに移行する予定とします。11/9(収益回復確認の第2四半期・概況/収益回復を示唆するセグメント状況・目標修正)10/18(自治体サポートアプリ提供を開始・今後の成長事業になる可能性)10/3(築紫野市と「わが街NAVI」共同設置協定締結・オリンピック開催やインバウンドで地方の情報発信が重要に)9/5(フィスコ社調査レポート/要約&業績動向&中長期の成長戦略に関し・中長期的成長を念頭に高評価)8/25(減益着地の第1四半期・しかしセグメント状況から業績は回復中・セグメント状況/出版&ウェブソリューション&ロジスティックス&感想・目標微修正)8/6(赤字の第1四半期・よくよく見ればまずまず・概況・セグメント状況と感想・目標据置)6/18(資料「地方創生のプラットフォームへ」解説/出版とウェブソリューションとロジスティックスの各事業説明/新たな取り組み/印象/今期予想/生産基盤・目標修正)5/12(減益の前期と回復予想の今期・概要/経営成績の概況とセグメント状況・目標修正)4/27(デジタルサイネージ事業開始)検索チェック。目標株価Ⅰ【短期目標①850~870円(レシオ13倍・50週線回復)②940~950円(週足完全陽転・雲上限・レシオ14倍)③1050~1100円(一株純資産・レシオ16倍・最後の抵抗線)】~ 目標株価Ⅱ【中長期目標①1100~1150円(今期ないし来期純益5億円EPS82円予想しレシオ14倍)②1250円(今期ないし来期純益5億円EPS82円予想しレシオ15倍強・17年高値1300円)③1350~1400円(今期ないし来期純益5億円EPS82円予想しレシオ17倍)】。来期最高益更新となれば最大目標を15年上場来高値2619円に向けて引き上げて行く予定。SP。