4366 ダイトーケミックス(東2) 352円 +5円

4366 ダイトーケミックス(東2) 352円 +5円

第2四半期の資料を読み直すとやっぱり正味の収益力は向上していることがわかります。キャッシュフローの状況を見ると、営業キャッシュフローは前期の1.5億円から4.7億円に上昇しています。しかし、前期4.3億円マイナスの投資キャッシュフローは今期12.3億円のマイナスに拡大。つまり大規模設備投資を前期以上に続けていることを示しています。そしてその大規模な設備投資のために大幅減益になっているということになります。今期の減価償却費用は6億円前後の予定で、第2四半期時点では5億円前後であると予想されます。すると正確では無いもののざっくり考えてEBITDA(利払い税引前減価償却前利益)は2.9億円+5億円で約8億円前後だと考えます。翻して前第2四半期のEBITDAを勘定してみると、減価償却費用は3.8億円程度だった模様ですから、第2四半期営業益5.4億円と3.8億円を足すと約9億円前後がEBITDAとなります。すると減価償却前利益で考えると前期比との差はわずか1億円となります。しかし最終的には前期営業益5.4億円に対して今期営業益2.9億円でした。そして前期もそうですが今期も下期の減価償却費用は低下します。会社計画の減価償却費用は6億円ちょいの予定ですから下期の減価償却費用は1億円ちょいだと考えらえます。もし受注が会社の想定以上で推移してくれるなら下期の営業益等は上振れる可能性もあるということです。また今期で大規模設備投資はヤマ場を通過すると思います。もし予想通りに今期が設備投資のヤマ場だったとなれば、来期から減価償却費用が激減して営業益以下が劇的に拡大する可能性があります。例えば今第2四半期の減価償却費用が半分以下の2億円前後だったとすると営業益は3億円かさ上げとなり約6億円の営業益となります。また今期は6億円ちょいの減価償却費用を計上する予定ですが、もしこれが半分以下になるとすれば3.5億円程度の営業益のかさ上げとなり今期営業益予想は11.3億円となります。前期の営業益は11.4億円です。また前期も大規模設備投資を行い大規模な減価償却費用を計上しています。これらのことを考えると、設備投資で受注が増加して減価償却費用が来期以降激減するとすれば、営業益及び経常は11~13億円程度に回復拡大する可能性があると予想します。もし更に受注が好調となれば、営業益経常は更に拡大となる可能性もあるということです。かつて同社のように大規模設備投資を行い大規模な減価償却費用の計上を余儀なくした企業を覚えています。そう下記のエスケーエレクです。16年9月期から大規模な設備投資と減価償却費用の計上を開始して、16年9月期は売上19%減の157億円で営業益56%減の16.3億円にまで低下。更に17年9月期も設備投資と減価償却が大きいとして当初の予想を売上178億円と増収ながら減価償却費用のために営業益54%減の7.5億円、経常60%減8億円、純益52%減8.5億円と悲惨な予想を開示して最終的には売上170億円、営業益9%増17.7億円、経常17%減16.5億円、純益31%減12.1億円で着地しました(この時の減価償却費用は前期比7億円増の20.6億円で設備投資は前期比57億円増の65億円)。そしてこの時の営業キャッシュフローは前期の14億円から42億円に拡大しながら20.6億円の減価償却費用で9.3億円。そしてそのエスケーエレクは大規模設備投資のピークアウトに伴い前期売上227億円、営業益43.5億円と一気に最高益更新まで利益が回復しています(下記のコメントを参照)。つまり大規模設備投資を終えることができれば同社もエスケーエレク同様に一気に最高益更新を行うことができると言うことです。ならば今期の設備投資が今期でピークアウトするか、すでにこの第2四半期時点でピークアウトし始めているのなら、下期から総利益が拡大し(減価償却費用の減少で)収益が徐々に回復を見せ始めることに成功して、来期はエスケーエレクの前期のようにⅤ字回復して最高益を更新するものと予想します。とは言えまだEBITDAに注目して強気で買いを入れてくれるような投資家も少ないと思いますから25日線回復の400円回復から新規もナンピンゆっくりと買い場探し開始として、強気買いは13週線回復(多分450円回復となると思います)から。500円の25週線回復で強い反転サインが点灯しますから、500円から心おきなく強気買いに移行する予定でいてください。またレシオ5倍でPBRに至っては0.3倍台ですから、一旦はこの小動き収斂の場面を強気で拾っておくべきともは判断します。何よりも陽線です。日足の連続陽線や週足の連続陽線を確認するごとに強気にゆっくりと傾いて行くようにしてみてください。来期の最高益更新のⅤ字回復を予想して。ちなみに前期のEPSは110円です。ここに並ぶⅤ字となるとレシオ10倍で1000~1100円。一株純資産は1000円。つまり1000円を回復して当然となると思います。ちなみに同社の最大取引先で東京応化工は好決算しています。森六も取引先のはずで、すでにコメントしたように良い決算。同社の電子材料などの化成品は底堅い受注を確保していると判断しておいて良いはずです。10/30(第2四半期セグメント状況/化成品&環境関連&感想)10/29(減益ながら予定通りの第2四半期・概況・セグメント状況・あまりの深押しで目標修正)10/26(三井住友信託の保有株5.11%→5.2%に)10/11(韓国の有機ELメーカー向けにフォトレジスト用感光性材料供給拡大へ)9/21(韓国で新工場・半導体や有機ELの製造に不可欠なフォトレジスト用感光性材料製造と)9/3(感光性材料需要増に対応し韓国で新工場建設/9月から開始して31年11月に完成予定)8/27(身の丈以上の設備投資や研究開発費用を投じている企業・研究開発型企業)8/2(過去の四半期ごとの利益率推移・16年度以降すべての四半期営業利益率9~10%で着地・ならば第2四半期の営業益は5.4~6.0億円で通期営業益は11.7~13億円かも)7/26(期待したものの会社想定通りの第1四半期・概況・セグメント状況・目標据置)7/20(第1四半期の着地予想・米百俵の成果は来期からを予想・今通期は最低前期並みを今は予想)6/29(目標修正)5/23(通期資料/業績概要&業績予想と減益予想の理由/前期以上の設備投資と研究開発費用投入予定/3年で34億円設備投資に投入)5/11(本来なら大幅な最高益更新のはず・米百俵の経営姿勢)5/10(上々の前期と減益予想の今期予想・過去最高水準の設備投資と研究開発費用・目標修正)検索チェック。目標株価Ⅰ【短期目標①500~525円(レシオ7倍強・週足陽転・25週線・これが目先最強の抵抗線)②580~600円(50週線・レシオ8倍強)③670~700円(週足最後抵抗線・最強の抵抗線・レシオ10倍)】~ 目標株価Ⅱ【中長期目標①700~730円(レシオ10倍強)②780~800円(レシオ11倍強・18年高値819円)③850円(レシオ12倍)】。株価水準訂正や第3四半期以降の業績回復を確認できれば一株純資産1000円以上に最大目標を引き上げ始める方針。SP。