やっと
やっと地獄のような決算発表が終わりました。今回の発表に関して思ったことは、10月中旬から始まった決算発表に関しては、あまり悪いという印象はなく、底堅く企業業績が推移していると安心していました。しかし、11月入りしてからの決算発表は赤字、減益、下方修正の発表が雨あられ。10月から一転して企業業績悪を感じずにはいられませんでした。その地獄のような決算発表になった背景は、一つはやはり米中貿易戦争の影響でしょう。このために、せっかく温まりかけた国内の設備投資需要に水を差し、更に中国をはじめとするアジアからの設備投資関連の受注も水を差す結果となりました。しかし、考えてみると、この受注は完全に消えたわけではありません。先送りとなったりしたものが大半だと思いますから、年明けから受注(納品納入)が本格的に再開すると思います。また、赤字や減益となったその他の理由はその設備投資にあると思います。中堅企業の多くが、あるいは大企業も、古い設備のままの企業が多く、この時期に大規模な設備投資を行い、自動化システムや最新鋭機器の導入などを行い次の成長基盤の構築に入った企業も多いはずです。そのような企業は設備投資の先行コストとともに減価償却費用も増加するためにどうしても減益となってしまいます。その最たる企業がダイトーケミックスですが。しかし、それらの理由で減益になっている企業は次の成長の準備をしているのですから、減益でも前向きに本来は評価して良いはずです。いずれにしても、これからはやっと決算資料をゆっくりと精査して真にこれから成長して行く銘柄を発掘する時間が訪れてくれることになります。その前に、日経平均が小動き収斂で落ち着いた動きになってくれることも付け加えておきます。