4118 カネカ(東1) 4580円 -215円
年初来安値を更新。安値は4430円。昨日発表の第2四半期は年初来安値を更新するほどに悪かったかと言えばNO。売上4%増3060億円、営業益13%増180億円、経常10%増159億円、純益11%増106億円、一株純益163円。確かに第1四半期の営業益が100億円ですから少し減速したかもしれませんが、だからといって収益が悪化し始めたわけでもありません。現時点でも十分に3月通期予想の売上9%増6500億円、営業益13%増420億円、経常12%増370億円、純益6%増230億円、一株純益350円の達成は可能なはずです。ただ単に、第1四半期で浮上した通期上方修正期待がしぼんだだけに過ぎないということ。このしぼみで逆に、来期の増収増益を確実視することになれたかもしれません。災い転じて福となすです。一株純資産は5170円。セグメント状況はざっと・・・・①マテリアルソリューション→塩化ビニルや苛性ソーダ好調。塩ビペースト樹脂も好調。モディファイヤーはアジアでの需要旺盛。変成シリコーンポリマーも世界オンリーワン製品で好調。またこのシリコーンポリマーはマレーシアの新工場の本格稼働開始に続きベルギーでも年末に稼働開始予定。エポキシマスターパッチは自動車構造用接着剤として採用が増加し始めたので能力増強を早期に開始する予定と。生分解性ポリマーは欧米でのプラスチック廃止で需要拡大を見込み能力増強を決定済み。非の打ち所がない内容で死角なし。②クオリティオブライフソリューション→超耐熱ポリイミドフィルムは高機能スマホ向けに好調。またポリイミドの新製品もディスプレイ向けに市場拡大。また超高熱伝導グラファイトシートと超耐熱ポリイミドフィルムは飛躍的需要拡大に備えて能力増強をやはり決定。高機能頭髪はアフリカ市場でブランド化強化して需要開拓中。ビーズ法発泡ポリオレフィンは自動車向けに需要拡大しタイ工場を立ち上げしベルギー工場で能力増強。高効率太陽電池製品は採算性が改善したと。これも文句なしで死角なし。③ヘルスケアソリューション→高機能バルーンカテーテル、消化器用カテーテルなど新製品販売順調。海外での販路も拡大へ。バイオ医薬品も販売堅調で生産能力を増強も順調と。先進分野の低分子医薬品の新技術開発も順調と。非の打ち所がなし。④ニュートリションソリューション→食品関連の製品は大手製パンメーカーやコンビニ向けに提案型営業を積極化して需要喚起。主力のコエンザイムQ10は米国市場の販売増加と。まずまずの内容。⑤感想→このセグメント状況で年初来安値を更新する方が不思議です。UTグループ株と同じでモメンタム投資で調子に乗って買い過ぎた反動安でしょう。ならば同社もこの下げは絶好の機会。下値を4500±100円と考え一旦強気買いとします。10/1(世界最高変換効率太陽電池をはじめ)9/26(5株併合で目標修正)9/8(文句なしの第1四半期セグメント状況/マテリアルからニュートリションまで/幅広い領域でオンリーワン製品/感想・オンリーワンの宝庫企業・目標修正)9/5(会社紹介・買い推奨開始・第1四半期・目標設定)。目標株価Ⅰ【短期目標①5700円(今期純益250億円EPS380円予想しレシオ15倍)②6100円(今期純益250億円EPS380円予想しレシオ16倍)③6400~6500円(今期純益250億円EPS380円予想しレシオ17倍・15年高値6390円)】~ 目標株価Ⅱ【中長期目標①6500円(今期純益250億円EPS380円予想しレシオ17倍)②6850~7000円(今期純益250億円EPS380円予想しレシオ18倍強)③7400~7500円(今期純益250億円EPS380円予想しレシオ20倍)】は上方修正期待はしぼんだから一旦弱めに修正し、目標株価Ⅰ【短期目標①5000~5200円(レシオ15倍)②5600円(レシオ16倍)③5900~6000円(レシオ17倍・18年高値6005円)】~ 目標株価Ⅱ【中長期目標①6000~6100円(来期純益250億円EPS380円予想しレシオ16倍)②6400~6500円(来期純益250億円EPS380円予想しレシオ17倍)】とします。SP。詳細はまた来週以降にゆっくりと取り上げます。