6727 ワコム(東1) 501円 -27円
今までなら買い推奨しない株です。同社の売上は890億円、対して時価総額は834億円。これでレシオが10倍以下なら買い推奨も検討しますが、すでにレシオが27倍。とても私の定規で買い推奨する条件を持ち合わせていません。しかし、同社のこれからの成長拡大とその中期経営計画の数値目標である2022年3月期連結売上1000億円、営業利益率10%、株主資本利益率(ROE)15~20%の達成が可能ではと考え、買い推奨を開始することにしました。もし2022年の営業益が数値目標の100億円を達成できると純益は70~75億円程度に拡大するはずです。発行済み株数(自己株除外)は1億6237万株。一株純益は43円~46円となります。またROEを高めるとしているために、今後自社株買いを実行して発行株数の削減を目指すと考えます。もし5%の自社株買いを22年までに行うと仮定すると、発行株数は1億5424万株。これで純益70~75億円を割ると一株純益45円~49円となります。すると今のレシオは約10倍で私が買い推奨できる条件が整う計算になります。また同社はペンタブレット技術などの世界で圧倒的ナンバーワンの企業。今後世界で電子決済システムが普及し始めると、同社のペンタブレット技術や製品は意外な需要喚起から急成長する可能性があります。加えて、今年設定したこの中期経営計画の取り組みでは、やっと徹底したコスト削減を行う旨を発表しています。成長拡大と収益重視の政策をやっと明確化させたことになります。しかもその今後の趨勢を図るうえでの今期予想の達成に関して、同社は先週末に第2四半期を上方修正。また通期も売上だけ上方修正しました。この好スタートを見て、中期経営計画を達成できると考え、買い推奨開始を決定した次第です。第2四半期は、売上413→462億円(前期406億円)、営業益8.3→27億円(前期15億円)、経常6.7→29億円(前期16億円)、純益6.6→19億円(前期16億円)、一株純益4円→11円。通期予想は売上850→890億円(前期822億円)、営業益40億円そのまま(前期35億円)、経常39.2億円そのまま(前期35億円)、純益29.8億円そのまま(前期23億円)、一株純益18円そのまま。しかし同社も下期に利益が厚くなるから、3月通期は更に上方修正することになると考えます。打診買い。押せば先週のマドの475円前後を心もち強気買い。週足の陽転の531円以上で引ければ完全に強気買いとします。今週高値は538円。年初来安値は先週の408円。目標株価Ⅰ【短期目標①590~600円(今期純益35億円EPS22円予想しレシオ27倍)②650~660円(今期純益35億円EPS22円予想しレシオ30倍)】~ 目標株価Ⅱ【中長期目標①660円(来期純益45億円EPS28円予想しレシオ24倍)②700円(来期純益45億円EPS28円予想しレシオ25倍)③750~760円(来期純益45億円EPS28円予想しレシオ27倍)】とします。SP。また詳細は第2四半期とその後の資料開示後に順々に掲載コメントします。