6634 ネクスG(JQ) 367円 +5円
同社はフィスコ傘下の企業です。旧社名は本多エレクトロン→ネットインデックス→ネクスと来て現社名に。グループとあるように、フィスコの後ろ盾を受けて通信事業からの大転換と業容拡大に伴う買収戦略を実行中です。そのグループ子会社は、モバイルインターネットデバイスとM2Mモジュールなどを転換する祖業のネクス、ソリューション事業を展開するネクスソリューションズ、日本と中国で金融機関や情報通信などのシステム開発を行うカイカ、インターネットでの旅行プラン見積もりサービスのイー旅ネット、ネットでの旅行コンシェルジュサービスのウェブトラベル、フランス旅行や留学サポートのグロリアアーズ、ASPからロボット介護まで幅広く介護事業の支援を行うケアダイナミクスなど幅広い事業を展開しています。そして今週第3四半期発表しました。売上9%減の88億円、営業益8.4億円(前期2.4億円赤字)、経常4.1億円(前期3.2億円赤字)、純益10.4億円(前期14億円)、一株純益70円で着地。数字は上々です。この数字を見た時にはすぐさま強気買い推奨だと意気込んだのですが、よくよく見るとまだそこまで入れ込むことはできないと思うようになりました。理由はこの利益の大半が一つの事業からのものであるためです。この一つの事業しかまだ利益を出せていないということです。しかもその一つの事業が問題です。子会社イーフロンティア(14年に民事再生法申請)が主に行う仮想通貨ブロックチェーン事業だけで利益を稼ぎだしています。この仮想通貨ブロックチェーン事業で、売上13億円、営業益13.3億円を稼ぎだしています。仮想通貨事業は確かの高収益事業。ただし、この仮想通貨やブロックチェーン技術はまだ先行きが不透明です。市場や事業として成長拡大を続けてくれるのか、一時の夢幻で終わるのかまだ誰も予想ができないでいます。ゆえに、同社の成長や安定した収益がこれからも続くかどうか不透明ということになります。しかしながら、今すぐにこの仮想通貨ブロックチェーン事業がとん挫するかと言えばそんなこともありませんから、おそるおそるながらも、この数字を評価して買い推奨開始します。同社にはネクスなどがあります。このブロックチェーン技術とネクスの通信技術を融合させて、強固なサービスやビジネスモデルをもし作れることに成功すれば、同社は息の長い成長とともに息の長い株価大化けの可能性も秘めていることになります。ただ残念ながらまだその息の長い成長への気配などはありませんが。他のセグメント状況は・・・・①IoT関連事業→ネクスが担当。様々な新製品開発販売や画期的な取り組みなどを行っているようですが依然利益が出せません。売上80%減の7億円で営業赤字1.5億円(前期は0.4億円赤字)。いかに投資家に耳障りの良いニュースや材料を出しても利益が出せないものは私は評価しません。しかし、やっている施策や技術は良いとはおもっています。そのうちおいおい紹介します。②インターネット旅行事業→行っている施策や取り組み、サービス開発の方向性などはやはり正しいと思いますし、セグメント①同様に画期的です。しかしやはり利益が出ていません。売上9%増17億円、営業益0.1億円(前期0.06億円赤字)。取り組みに関してはそのうち紹介します。③ブランドリテールプラットフォーム事業→雑貨などを販売するチチカカを運営。不採算店舗の閉鎖を進め現在店舗数は94店舗(16年10月は111店舗)。構造改革は順調のようながらまだ利益が出せません。売上12%増の49億円、営業赤字1.5億円(前期0.2億円)。仮想通貨ブロックチェーン事業以外は評価することがまだできないものばかりです。しかしビジネスモデルの構築次第では大きく成長する可能性を秘めているとは考えます。自己資本比率43%で一株純資産は323円。今期予想は売上113億円、営業益7.4億円、経常6.9億円、純益37%減5.6億円、一株純益37円の予定。この分だと上方修正する可能性が高いのですが、仮想通貨ブロックチェーン事業以外が利益が出ないために、確実に上方修正するとまでは断じることができません。ゆえに、会社予想数字でまずは目標を設定して、通期を確認後に再設定する方針とします。目標株価Ⅰ【短期目標①440~450円(レシオ12倍・50週線25週線)②500円(レシオ13倍)③550~570円(週足最後の抵抗線・レシオ15倍)】~ 目標株価Ⅱ【中長期目標①570~600円(レシオ16倍)】とします。もし来期も増収増益で確実に成長できると確信できれば最大目標をまずは4月年初来高値770円に引き上げることにします。SP。来週にでも追加コメント掲載の予定です。