8940 インテリックス(東1) 812円 -4円
私の予想した第1四半期はほぼ前期並み前後を予想していましたが、私の予想より少し悪い着地となりました。売上24%減77億円、営業益32%減1.5億円、経常53%減0.7億円、純益62%減0.3億円、一株純益3円の着地。前期も営業益2.3億円、経常1.5億円と、元来第1四半期は低調なものの、それでも1.5億円の営業益ではすぐさま強気買いとコメントすることはできません。しかし会社の想定通りに着地です。私の予想が強気過ぎただけと考えれば、この減益でも十分評価することはできると思います。経営成績の説明を読むと、会社はこの減益の理由を、①前期に長期滞留物件を一斉に処分してかわりに収益性を重視して厳選した物件の仕入を徹底したために販売用の物件在庫が減少したために販売数の減少から減益になった、②リースバック事業のテレビCMなど広告宣伝費を大幅に積み増したことと、物件取得関連の新事業に積極的に取り組みコスト増になった・・・ために減益と。販売管理費等は前期比で5.4%増加したとのこと。ただし、前期に不採算物件を処分を行った効果でリノヴェックスマンション販売の利益率は大きく改善して売上総利益率は前期比3.5P上昇して15%に上昇できたと。この点を考えると、減益でも業績回復拡大に向けて良いスタートです。今後マンション販売が回復すれば利益率の上昇から、業績拡大に至ることができると言うことになります。では、その減少した販売在庫は回復して来たのかどうかです。そこで貸借対照表を見ると、前5月期末に173億円だった販売用不動産等は8月末に192億円と約20億円増加しました。3か月で20億円を積み上げたわけですから文句なしです。ちなみに前第1四半期の販売用不動産等は220億円。今期は前期比で30億円少ないものの、前期は利益の出ない物件も多数抱えての220億円。対して今期は不採算物件をすべて処分して利益の出せる物件での192億円。そこから生み出す利益は当然のこと大きく違うはずです。ですから、減益のスタートでも、第2四半期予想の売上15%減187億円、営業益24%減5.1億円、経常37%減3.2億円、純益36%減2.0億円、一株純益23円の達成は確実。ひょっとしたら上方修正するかもと感じたくらいです。仮に上方修正は出来なくても、この利益率上昇と棚卸資産(販売用不動産)の順調な回復から考えて、通期予想の売上2%増446億円、営業益9%増17億円、経常4%増13.1億円、純益9%増8.7億円、一株純益98円の達成は確実視しておいて良いと判断します。セグメントの状況は・・・・①リノヴェックスマンション事業→販売件数は86件減の270件で販売単価は1.1%増の2414万円。売上23%減の65億円、営業益50%減の1.3億円。②その他不動産事業→物件販売は54%減の5.9億円、その他不動産の賃貸収入は8%増1.5億円、内装工事やホテル事業などその他の収入は50%増の3.9億円で、売上32%減の11億円、営業益88%増1.6億円。③感想→経営成績に関する説明を読んだ印象と同じです。やはり業績は順調に回復すると予想しておいて大丈夫な模様。リノベーションマンションは上記に記述の理由から減益ですが、増益だったその他の不動産事業は更に増益が拡大する可能性が大です。減収の理由はアセットシェアリング商品の販売予定がこれからであるために減収。なのに増益です。内装工事などの事業が利益貢献を始めているということです。ならば、下期に集中するアセットシェアリング商品の販売から考えても、やはり最低でも今期予想の達成を確実視しておいて良いということになります。とは言っても減益でのスタートですからやはり下げるでしょう。9月安値750円に対しての2番底になると予想して下値は780~750円レンジと考えます。押せば押したでそこは一旦は強気買いしておいて良いでしょう。しかし重要なのは本格反転のサイン。13週線830円回復ないし850円(来週から75日線)のいずれかを予想し、来週以降850~830円レンジで引け始めてから本格買い再開する予定で。来週以降には900~930円に25週線が下げていますから、900~930円に突入開始すれば本格反転開始の合図と考えるようにして下さい。9/28(無難な第1四半期を予想)9/12(在庫整理は好都合だったかも)8/29(アナリスト向け説明会質疑応答/地方のリノヴェックスマンションの利益率&アセットシェアリングが前期完売しなかった理由&地方の仕入件数が低下した理由について)8/20(フィスコ社調査レポート紹介/不採算の長期滞留物件の処理一巡し利益率上昇の可能性&仕入状況&売上総利益率13.1%から14.1%に上昇予定)8/8(全国年間買取再版販売戸数ランキングで同社は3位にランクアップ)8/7(不動産仕入コスト上昇で採算性重視のビジネスモデルに)7/17(日本もこれから中古住宅市場がメイン市場に)7/16(資料内容/コスト管理能力の向上が最大の課題/成長戦略は文句なし)7/12(減益着地の前期・回復予想の今期予想・概況・セグメント状況・今期再び営業益20億円乗せに挑戦を予想・目標修正)6/16(スターマイカ業績観測記事・首都圏中古マンション需要堅調)6/9(アセットシェアリング京町家第2期募集開始・アセットシェアリング北千住駅前第3期募集開始・アセットシェアリング順調)検索チェック。目標株価Ⅰ【短期目標①1100~1150円(週足陽転と雲上限・一株純資産1133円・レシオ12倍)②1250~1270円(レシオ13倍)③1350~1400円(レシオ14倍・1月年初1346円)】~ 目標株価Ⅱ【中長期目標①1400~1430円(今期EPS110円想定しレシオ13倍・14年高値1408円)】はこのまま据え置きとし、第2四半期以降に業績回復拡大を確認すれば強気に再設定する方針とします。SP。