5991 ニッパツ(東1) 1153円 -10円
半導体関連を中心にして実需の売りとともに売り仕掛け(ヘッジファンドなどが日本株をカラ売りしているとのこと)の動きもなるから、まだ来週も大型株を中心に警戒する必要はあるものの一応先の決算を。第1四半期のセグメント状況は・・・・・①懸架ばね→売上4%増316億円、営業益13%減の25.6億円。②シート→売上4%増745億円、営業益28%減の16.1億円。③精密部品→売上7%増396億円、営業益18%増の35.8億円。④産業機器→売上7%増の226億円、営業益15%減13.3億円。⑤感想→主力の懸架ばねとシート事業が増収なのに減益の理由は減価償却費用が依然として高水準であるために増益に転換できずにいるのだと思います。しかし、この減価償却費用も今下期になるとピークを通過し始めて徐々に減益幅を縮め始めると予想。この懸架ばねとシートが前期比並で安定化すれば、精密部品と産業機器の成長事業で増益に転換することが可能と予想します。また、第1四半期ではまだまだ数字の上では不安を解消することができかねますが、同社も視線を伸ばして考えると来期(ないし今期の下期から)は再び増収増益に転換すると予想しておいて良いと考えます。その不安を解消する手っ取り早い作業は、先の通期決算後の説明会での質疑応答のコメントです。①固定費が100億円増加しているが?・・・・北米で精密部品や産業機器の受注が想定以上の繁忙となって能力の増強の工場建設や生産移管の初期費用が発生したからと。本格稼働となれば増収増益に大きく貢献できるようになるということ。②当初予定以上の設備投資の増加となっているが?・・・・想定以上の受注増で中期経営計画の設備投資計画を前倒ししていると。これも長い目で見ると逆に良いことです。③懸架ばねの現状は?・・・・樹脂ばねはすでに量産化の方向で進めており、2020年以降に自動車メーカーに採用する予定で開発を進めていると。また、ハンガリーとメキシコに工場建設しこれから本格受注活動と。これらの施策を通じて懸架ばね市場の世界シェアを維持する方針とのこと。会社の言を信じて良いでしょうし、自動車メーカー向けの樹脂ばねが来期からの業績をけん引してもくれると思います。④北米事業の収益悪化に関して・・・・それぞれの事業で北米事業の悪化の理由は異なるものの、総じて19年3月期(今期)からは大きく改善し始める予定と会社はコメント。⑤懸架ばねの生産性の向上の施策は?・・・・装置産業ですでに自動化設備を導入済みであるために急激な生産性の向上は臨むべきもないが、基本的に稼働停止時間短縮や段取り時間の短縮など日々の細かな努力でちまちまと生産性の向上を図るつもりと。まあこれで良いでしょう。上記の通り、大幅増益を期待してはいません。前期並みの利益を確保できればそれでよし。細かな努力と増収効果で増益にゆっくりといざなうことが懸架ばねとシート事業には良薬と考えています。⑥感想・・・・これら質疑応答を読むと将来が決して暗いものでは無いことは理解できると思います。ゆえに半導体関連や電子部品などと同じです。業績が目に見えて回復し始めるのは第3四半期以降からと考えて、そのつもりで、強気でもまだゆっくりと買い場探しで臨む方針で。ただし先週高値1196円を抜いて1200円台で引け出すと抜き足差し足這うように這うように静かに、短い短い週足陽線を何本も重ねながら1276円年初来高値更新や17年1353円高値更新に向かい始めると予想します。1200円から迷わず静かに強気買い開始する予定で。9/5(車軸懸架ばね分野世界シェアナンバーワン企業・第1四半期・第2四半期以降はまだ減益の予想・上方修正期待・目標設定)。目標株価Ⅰ【短期目標①1300~1330円(レシオ13倍・一株純資産)②1450円(レシオ14倍・15年高値1497円)③1550円(レシオ15倍)】~ 目標株価Ⅱ【中長期目標①1550~1600円(レシオ15倍強)】。SP。