6728 アルバック(東1) 4625円 +25円
ディスプレイ、半導体分野を中心に真空装置を製造する世界的企業です。今日から買い推奨を開始します。8月に発表した前8月通期は売上7%増2492億円、営業益20%増353億円、経常24%増369億円、純益46%増の359億円、一株純益728円。文句なし。当然です。3期連続の最高益更新ですから。注目の今期予想はというと、売上2550億円、営業益3%増365億円、経常1%増375億円、純益29%減255億円、一株純益517円でわずかながらも増収増益予想で4期連続の最高益更新の予想となりました。配当は前期95円で今期は105円と増配の予定です。一株純資産は2994円。保守的な数字と認識して良いはずです。理由は同時に発表した中期経営計画の数値目標の見直しです。この新中期経営計画の初年度の前期が良すぎたために来期(平成32年6月期)の数値目標を売上目標を前回から150億円増の2650億円とし、営業益を30億円増の380億円としました。つまり着実な歩みで最高益更新を続けますよ・・・と宣言したも同様。まず経営成績の概況を見ると・・・・・データセンター向けのサーバー需要の増加でメモリ需要が拡大し半導体メモリ設備投資が増加。またFPDもテレビの大型化、高精細化の設備投資が活発化。スマホ向け有機EL設備投資も高水準。これら好調な外部環境を追い風にして受注高は75億円増を記録し、上記の通りの好調な数字で着地できたと。セグメント状況を見ると・・・・・①真空機器→FPD製造装置の受注高は上期は好調だったものの下期は受注が一時的に低調となり前期を下回りました。しかし受注残もあり売上は前期並みを確保。半導体関連はメモリ向け投資の世界的拡大を受けて、スパッタリング装置や自然酸化膜除去装置が好調で、電子部品も高機能デバイス製造装置など好調で受注も売上も前期を大きく上回ったと。コンポーネントは有機EL製造装置向けに搭載するクライオポンプや半導体・FPD・自動車向けの真空ポンプや計測機器好調。受注高売上ともに前期を上回ったと。一般産業用装置も自動車向けに好調で前期を受注高売上ともに上回ったと。これら合計で、受注高は2%増の2097億円、売上8%増2166億円、営業益20%増324億円。文句なし。②真空応用→液晶ディスプレイ向け材料は受注も売上も前期を上回ったと。マスクブラウンは高機能ディスプレイや産業用半導体及び車載向けに好調。分析機器は低調と。合計で受注高は9%増の332億円、売上4%増326億円、営業益13%増29億円。これも文句なし。③感想→同社もメイコーやフェローテックなどと同じように戦略的市場を中国と定めて事業戦略を展開中。米中貿易戦争の影響は多少はできるかもしれませんが、同社も受注がキャンセルになるようなことなく、成約し終えるまでに(売上計上するまでに)これまでより時間を要するだけだと考えます。それに同社の製品はフェローテックやメイコー同様に中国企業が安定的開発供給することが不可能な製品と考えますから。8月の年初来安値3735円から這うように上昇して75日線を昨日抜きました。ボトム離脱サインが点灯したことになります。明日からこのまま強気買いとします。飛ぶこともなく短い週足陽線を連続させながら上げを続けると予想します。また50週線5050円回復し終えれば心おきなく強気買いに転換する予定としておきます。目標株価Ⅰ【短期目標①5000~5200円(レシオ10倍)②5700円(レシオ11倍)③6200円(レシオ12倍・50週線回復)】~ 目標株価Ⅱ【中長期目標①6200~6300円(レシオ12倍強)②6700~7000円(レシオ13倍強・2月マド下限)】とします。四半期好調を確認しながら徐々に最大目標を引き上げる予定とします。ちなみに大型株ですからすでにレーティング情報が公表済み。8月前半に野村証券が「買い」を継続して目標株価を「7252円→7304円」に引き上げています。また同じくマッコリー証券も「強気」で「目標株価6600円→6800円」に引き上げています。これらの評価からも7000円前後まで上昇することができるはずです。SP。