6246 Tスマート(東2) 1000円 -91円
後であらためてコメントしますが、モルガンスタンレーの半導体関連の評価引き下げのレポートを受けて半導体関連で組成したETFなどがまとまって売られた模様です。フェローテック、ルネサスなど商いを伴い大幅安。上方修正発表のルネサスは44円安で年初来安値を更新して終えています。この半導体関連株の総売りの流れに乗って同社株も昨日は大幅安したものと考えます。で、引け後第1四半期はどうなのかというとまるでアピックヤマダと全く同じ。受注は好調だったもの売上計上する時期が期づれ(売上成約までの期間が長期化している)のために赤字で着地しました。売上53%減19億円、営業益2.1億円赤字、経常2億円赤字、純益1.4億円赤字です。これでは週明けも一段安を覚悟しておくべきかもしれません。しかし第2四半期予想の売上90億円、営業益24%減8億円、経常24%減8.2億円、純益24%減5.6億円、一株純益45円及び通期予想の売上180億円、営業益42%増18億円、経常42%増18.2億円、純益34%増12億円、一株純益96円の目標の修正はしないともコメントしています。その修正しない理由を経営成績に関する説明から解説すると、まず同社は、大きな成長が期待できる電気自動車関連の車載用リチウムイオン二次電池の電極用及びセパレータ用燃料電池用の塗工乾燥装置、光学フィルムやタッチパネル用の塗工装置、医療材用の塗工乾燥装置などの次世代製品の受注獲得に注力して、すでに海外で車載用リチウムイオン二次電池やディスプレイ用光学フィルム分野で大型設備投資を堅調に獲得できたとコメント。ついに売上と損益の概況に関して、売上利益は、前第3四半期に受注した超大型製番(超大型装置システム)が第1四半期において図面作成の時期にあたり設計工数の当製番に使用したにも関わらず、発注部材の納入時期が第2四半期以降になるため、工事進行基準適用対象に到達しなかったために減収とコメント。つまり売上計上は第2四半期以降に期ずれしたということ。更につまり、アピックヤマダ、エノモトと同じということ。3社とも第2四半期に業績回復し始める公算が高いものと想定しておいて良いと思います。更に同社は、エノモト以上にアピックヤマダ以上に通期達成への強い意志をこうコメントしています。「しかし、受注残高も多く、全社一丸となって業績予想を達成すべく取り組んでいる」と。この言葉を信用して良いでしょう。期ずれや部材調達難の解消などは徐々に回復すると思い、また米中貿易戦争が沈静化すれば再び半導体需要が活発化すると思うので、四半期ごと回復して最終的に会社の想定通りの増収増益で着地できると考えます。受注の状況は、第1四半期の受注高は16%減の37億円と少し減速はしたものの、受注残高は前期比68%増の143億円を抱え、そのうち輸出に占める割合は81%。また品目別ではリチウムイオン二次電池部材関連と光学フィルム塗工装置をともに海外で受注していると。電気自動車の普及はまだまだ続くと思いますし、すでにLGが有機ELの大型設備投資を発表済み。今後今以上の大型受注を獲得して受注残を拡大させることができると予想します。ちなみに受注残の推移ですが、3月末の時点の受注残高は126億円ですから、更に3月から17億円受注残を積み上げたことになります(6月末で143億円)。また財務ですがエノモトと同じ。なぜ成長原資確保のために新株予約権を発行する必要があったかと思うほどの好財務。現金は前期から18億円増加させて73億円、有形固定は29億円で株券も13億円。これが主な資産。主な負債は長短借入金4億円。もう完全無借金とほぼ同じです。エノモトも同社も自前の資金で十分に設備投資資金を手当てできたはず。それでもあえてそうしたのは堅実経営をモットーにする両社らしい経営判断と言えましょう。一株純資産は1110円。赤字を嫌って一段安するようなら17年5月のマド900円接近が底と考え、新規もナンピンも一旦強気買いとします。本格買いは盆休み明けたらゆっくりと。同社もアピックヤマダもあるいはフェローテックやルネサスなど半導体関連株及びエノモトや鈴木などの電子部品株なども9月になれば本格買いすることになると考えています。9月は天与の買い場と考えています。その予定でいてください。受注残高がこれだけ高水準(当たり前です、通期売上予定は180億円ですでに受注残高は143億円、今期売上の達成はこれで確実視できるはずですから)ゆえに通期達成を現実視しています。押せば強気買いです。達成を現実視しているから、目標株価Ⅰ【短期目標①1300~1350円(レシオ13倍・25週線回復)②1450円(レシオ15倍)③1650~1700円(レシオ16倍)】~ 目標株価Ⅱ【中長期目標①1700~1750円(レシオ17倍)②1850~1900円(レシオ18倍・1月年初来高値1893円)】は深押しの微修正にとどめ、目標株価Ⅰ【短期目標①1250~1300円(25週線回復・レシオ13倍)②1350~1370円(レシオ14倍)③1500円(レシオ15倍強)】~ 目標株価Ⅱ【中長期目標①1500~1550円(レシオ16倍)②1650~1700円(レシオ17倍強)③1800~1850円(レシオ18~19倍・1月年初来高値1893円)】とします。引き続き業績拡大を確信できれば昨年高値2095円や上場来高値2610円(06年)に向け最大目標の引き上げ開始する予定とします。SP。7/19(ニッカトー同様に同社も固定燃料電池関連)7/9(目標修正)7/5(蓄電池ビジネス活況は追い風)6/20(官民一体で固体燃料電池実用化へ・同社は燃料電池関連株)6/13(フェローテックのように転換行使完了後株価約2倍にも・車載用リチウムイオン二次電池関連)5/22(決算短信解説/業界の概況&売上損益の概況&受注の概況&研究開発活動&感想)5/18(新株予約権行使状況・6月から上げ始めると予想)5/11(上々通期・サプライズ今期予想・概況・高水準受注残・目標修正)4/11(買い推奨再開・新株予約権発行下限行使価格1100円に向けて下落・調達資金の活用方法・成長確実視・新成長戦略の発表期待・今期予想に関して・目標再設定)8/23(買い推奨停止し売り場探し・目標修正)検索チェック。