6785 鈴木(東1) 901円 -29円
前6月通期は売上14%増271億円、営業益27%増21.9億円、経常31%増22億円、純益28%増11.7億円、一株純益92円で着地。当然のことながら10期ぶりの過去最高益更新ですから文句なし。すれば否が応でも2期連続の最高益更新予想に期待がかかるものの、増収ながらもコスト増を考えてわずかに減益の予想を発表しました。売上5%増285億円、営業益7%減20.2億円、経常11%減19.5億円、純益8%減10.8億円、一株純益72円の予想。特に弱気なのは第2四半期の予想。売上1%増の140億円ながら、営業益は43%減の7.7億円、経常50%減7.1億円、純益67%減2.7億円、一株純益19円。あまりに弱気するぎるだろうと思うものの、同社もエノモト同じモノづくり日本の中堅企業を絵に描いたような堅実経営をモットーにする企業。この予想も期初とすれば致し方ないでしょう。一株純資産は1093円。配当は前期13円で今期は11円の予定。ちなみに言い忘れましたが、この前期の数字は2月に発表した上方修正の数字から更に上振れて着地(2月上方修正の時は営業益以下それぞれ、20.5億円・20.9億円・11.4億円・79円)。不満なのはこの今期予想の数字だけです。前期の業績や内容は当然のこと文句なしですが、減益予想を発表しておきながら、今後の見通しでは非の打ち所なしのコメントを会社は述べています。この会社のコメントを読んでも今期が減益になる可能性はとても低いと思います。まずは経営成績に関する説明を・・・・・不透明感の強い経済情勢の中で、スマホ部品は前期を上回る受注を確保し、自動車電装向け部品は堅調に推移とコメント。機械器具も自動車向け自動機器の受注堅調と。また、同社もキョウデンと同じ事を述べています。無人化設備導入で部品生産効率が向上し、同時に高精度の品質維持を実現させて同社独自の金型技術を進化させる成功したとコメントしています。また海外事業についてはインドネシア子会社の受注拡大と収益性改善に積極的に取り組むとコメント。文句なしの内容。次にセグメント状況は・・・・・①金型→スマホ部品用や車載部品用金型販売好調。自動車電装化向け金型も堅調。しかしインドネシア子会社の自動車用金型が計画を下回り減少したと。売上は4%増16億円、セグメント益18%減3億円。減益はよくないものの、売上規模が元から小さいことと、それに高いセグメント利益率を考えるとまずまずと判断して良いはず。②部品→スマホも自動車電装向けも絶好調。いずれも計画以上の受注獲得に成功。売上12%増210億円、セグメント益28%増22.9億円。③機械器具→各種自動機器は車載関連も医療関連も受注好調。医療器具も高い需要で堅調に推移できたと。売上26%増43億円、セグメント益15%増5.6億円。④感想→非の打ち所なくセグメント内容はほぼ満点です。今期の減益予想の箇所なければ、S高寸前まで上昇したキョウデンと同じようにS高寸前まで上昇しておかしくなかったと思えるほどの文句なしの内容でした。そして最後の今期の見通しは・・・・・難しい市場の環境ではあるものの、金型製造、部品製造、生産システム製造の各部門ネットワークを有効に機能させて、合理化省力化機器の導入により生産効率の更なる向上と顧客満足度の向上を求めると宣言し、成長領域と考えると医療器具(針なし注射器など)の増産体制構築と自動車用電池部品生産計画を実行するための投資を継続するとも宣言。海外については、すでに中国子会社は安定した受注を確保しており利益を拡大し、インドネシア子会社は高精度加工機械や部品量産設備を導入して生産能力を引き上げてすでに受注がっ買う題を始めているから、黒字化に向けて更なる支援を行うと。これだけの文言を並べながら減益予想はやはり大いに違和感があります。2期連続最高益更新と考えて良いでしょう。とは言え、稚拙というか訳がわからないというか大混乱に近い市場の反応ゆえ、また同社も7月安値827円に向けて押し目を作る可能性。2番底と考え830円前後か850~830円のいずれを一旦強気買いとします。小動きならこのまま打診買いして盆休み明けから本格買いするように。無いとは思うもののもし13週線960円を抜くような動きなら、反転開始と考えそのまま強気買いとしておきます。7/18(今6月期予想は)7/9(2円増配)7/5(大和投信と大和証券持ち株比率減少・ETF解約売りと推測)6/26(イリソ電子目標株価7700円・イリソ電子と同じ車載コネクタ関連)6/14(自動車向け製品の比率高く安定的成長可能なはず・19年6月期も増収増益予想発表の可能性)5/29(新株予約権転換行使終了)5/24(買い残・新株予約権行使状況・第3四半期おさらい/生産効率化と高品質化へ地道な取り組み/営業利益率約9%・セグメント状況と財務内容)5/18(新株予約権行使状況)5/14(文句なし第3四半期・上方修正を確実視・概況・セグメント状況・目標修正)4/27(新株予約権大量行使)4/25(下落時に買い残急増)4/13(成長原資確保して業績拡大期待大)4/11(エノモトやTスマートと同じく・新株予約権下限行使価格943円に向け下落・文句なしの第2四半期資料解説/損益状況・目標修正)検索チェック。目標株価Ⅰ【短期目標①1300~1350円(今期ないし来期EPS100円予想しレシオ13倍強)②1450~1500円(今期ないし来期EPS100円予想しレシオ15倍・年初上場来高値1428円更新)③1600円(今期ないし来期EPS100円予想しレシオ16倍)】~ 目標株価Ⅱ【中長期目標①1600~1700円(今期ないし来期EPS100円予想しレシオ17倍)】は減益予想ゆえに一旦弱めに修正し、目標株価Ⅰ【短期目標①1070~1100円(50週線回復・一株純資産回復・レシオ15倍)②1200~1220円(レシオ17倍)③1300~1350円(レシオ18倍強)】~ 目標株価Ⅱ【中長期目標①1350円(今期EPS前期並み90円予想しレシオ15倍)②1450円(今期EPS前期並み90円予想しレシオ16倍・3月上場来1428円)③1530~1550円(今期EPS前期並み90円予想しレシオ17倍)】とし、2期連続最高益更新を確信できれば強気に再設定する予定とします。SP。