4319 TAC(東1) 285円 -38円
相変わらず一方通行の動きです。第1四半期は減益のスタートでも下方修正の可能性が浮上しているわけではありません。売上利益(前受金)計上の時期に季節性があるからです。また資格試験の実施日にも影響を受けるためです。ここ数年は第1四半期減益でも最終期に増益で着地し続けています。これは前受金の計上が1年を通じて均等化し始めているということでしょう。ゆえに、下方修正の可能性ではなく、第3四半期以降に上方修正する可能性もまだありえるということ(会社は下期を2.3億円の営業赤字予想)。セグメント状況をざっと・・・・①個人教育事業→公認会計士講座と公務員講座が振るわずに現金売上減少。不動産鑑定士や宅建など不動産関連建築関連の講座や社労士口座など好調。主要講座の公認会計士と公務員試験講座は民間企業の人手不足から就職状況好調なために逆に低調。しかし、新年度に入り前年度を上回り明るい兆しと。売上7%減29億円、営業益3.2億円赤字(前期0.2億円黒字)。前期も低調ですが、前期も第2四半期に利益が集中(前期は6.8億円営業益)するので今期も第2四半期では挽回して最低でも5億円前後では着地できると考えています。②法人研修事業→好調。企業のスキルアップニーズからビジネススクールなどの金融関連や語学関連など受注が好調と。売上現金ベースで1%増11億円、営業益0%増2.7億円。これも前期は第2四半期に利益が集中して営業益6.3億円。今期は増益で6~7億円で着地できると予想。③出版事業→資格試験関連書籍の売上は好調と。売上0%増7億円で営業益は20%減の0.8億円。減益は人件費上昇や引当金を増加したため。こんなものでしょう。④人材事業→会計系人材や医療系人材の両事業好調。人材紹介や人材派遣ともに好調。新規事業として収益貢献がこれから本格化するかも。売上5%増の2億円、営業益60%増0.4億円。⑤感想→特殊な決算処理構造ゆえに比較対象する際に困りはするものの、個人教育事業や法人研修事業を合わせた受講者数が増加を続けているということは基本的に増収傾向が続いているということ。ならば、よほどのコスト増でもない限り安定的に増益で通期を着地できるということ。出版事業はあたり外れがあるから除外して考えて、第2四半期の数字を考えて見ると、①は受講者数の回復がゆっくりとゆえに(しかし今後有望な講座などを開設して大きく成長も始めるはず)多少の減益を予想しても第2四半期の営業益は4~5億円か5億円前後で着地できると考えます。もし前期並ならそれは上方修正期待が浮上したことになります。②法人研修事業は好調かつ今後の成長拡大が必至ゆえに前期比増益の6~7億円前後で着地できると予想。これも前期比大幅増益の7億円前後なら上方修正期待が強く浮上したこととなります。この2つの事業で営業益は10~12億円で着地することになれますから会社予想の営業益11.4億円の達成は可能と判断。もし人材事業と出版事業が好調なら、多少個人教育事業が低調な第2四半期でリカバーして会社の想定通りに着地できるということです。更には個人教育事業が第2四半期挽回して前期並で会社の想定通りかわずかに上振れ気味に着地してくれると、下期個人教育事業の赤字の分を他の3つの事業(法人研修事業・出版事業・人材事業)がリカバーして、第2四半期営業益前後の11億円前後で着地する可能性があるということになります。つまり通期予想営業益9.1億円から上方修正する可能性が今の時点でもあるということです。念頭に。下値は300円前後を予想しましたが、これも拾い直すためにと思われるほどに深押し。下げ過ぎです。ここは一旦新規もナンピンも強気買いとします。300~280円で明日以降小動き収れんして300円回復から這うように先週高値343円に向けて上昇をはじめ、それを抜いてから17年高値416円更新にトライ開始する(長大陽線で)と予想します。一応強気買いは今日の高値300円を完全に抜き切る305円から(多分日足の陽転は307~305円に来週以降設定させると予想しています)としておきます。金曜の第1四半期コメントを読み直してください。次回は前受金や受講者数に関して解説コメントいたします。