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フィスコ社の調査レポート第二弾を。(1)今期の見通し・・・・前期は売上は横ばいながら営業益は32%増で経常は2.7倍と収益回復に成功。グループ一体経営で借入金と為替差損発生の縮小に取り組み成功したとコメント。今期は売上は12.6%増になるものの積極的な先行投資のために営業益は微増を見込むものとなっていると。その設備投資費用を今期は前期の11.6億円から2倍以上の24億円を投じる予定とのこと。下世話な言い方をすると、前期並みの11億円の設備投資費用しか使わなっかたとすると、会社予想の営業益13億円に約10億円強プラスとなるのですから営業益は20億円台に本当なら拡大してもおかしくないということになります。すでに同社は通年で営業益20億円を稼ぎだすだけの収益構造の企業に変身できたと認識しておいて良いのだとフィスコの資料から強く感じました。(2)中期経営計画・・・・最終年度の数値目標は売上1000億円でEBITDA45億円。配当性向も20%に拡大の予定。フィスコ社作成の図表を見ると、21年3月期の最終年度にはHS事業売上350億円、EMS事業の売上440億円、PS事業の売上は210億円と算定して総額1000億円とし、営業益を35億円、減価償却費用を10億円、設備投資を28億円と記載。簡単に言えば3年後に営業益で前期の営業益12.9億円の3倍近くの35億円を目標にしていると記載されています。また今期は13億円の営業益ですが、フィスコ社によると来期の営業も微増の16~17億円程度の予想。21年3月期に業績がサプライズとなり予想(先行投資の刈入れ開始となるために)。この数字が達成可能かということ十分に可能葉ははず。深刻な人手不足を背景にしてHS事業は会社の想定通りに拡大するはずです。その事実は同社のこれからを見るまでもなく、UTグループやアウトソーシング、ワールドHDを見れば一目瞭然です。遅ればせながら同社のグローバルネットワーク化した人材サービス事業が基盤固めを終えてこれから成長拡大の時を迎えるということになります。更にはEMS事業を300億円前後の売上から440億円に急拡大させる予定です。これも同社の今後を見るまでもなく、ミタチ産業や加賀電子、シークスなどを見ればわかるように同社も遅ればせながらこれら企業と同じように業績業容が拡大できるはずです。そのためのネットワークや拠点構築はHS事業と同様にすでに基盤構築が完成していますから。PS事業の売上は最終年と210億円で前期の109億円から約2倍とこれも意欲的。しかし、すでに下記でコメントしたように、電池パック事業の収益化が早期に実現の可能性が浮上していることを考えると、上振れの可能性さえ考えて良いのではと思います。また、同社は意欲的な設備投資計画を立てています。しかし、計画通りに支出するとは限りません。設備投資費用の支出が想定よりもゆっくりとしたものになるなら、四半期業績は会社想定から上振れながら着地して行く可能性が大となります。そう考えると、第1四半期は前期比大幅増益で着地して、第2四半期予想の営業益33%減4億円、経常17%減5億円、純益38%減3.5億円に対しての上方修正期待が浮上するか、第2四半期だけ上方修正するかもしれません(通期に関しては大規模設備投資を行う予定だから修正しないとコメントも付けて)。いずれにしても前場のコメント通り反転開始の合図を待っていましょう。