1407 ウエストHD(JQ) 729円 -7円
下火になった太陽光発電関連企業の業績が上向いたのかと感じていましたが、同社の業績回復でそれを強く感じるに至りました。原油価格の高騰のせいかもしれません。昨日発表の第3四半期はサプライズとまでは行かないものの文句なし。売上55%増334億円、営業益48%増16.4億円、経常59%増13億円、純益47%増7.6億円、一株純益30円で着地。この着地で8月通期予想の売上438億円、営業益38%増37億円、経常42%増33億円、純益38%増20.7億円、一株純益82円の達成の可能性が高くなりました。第2四半期は期初の予想の営業益9億円等から下方で着地。営業益は7.8億円で減益に下方修正。これで通期の下方修正の可能性が浮上したものの、第3四半期で挽回して達成を現実視できるものに再浮上に成功しました。第3四半期期間は売上123億円で営業益8.6億円。6~8月は日照時間が最も長いために収益が集中するはず。しかも折からの猛暑で同社が運営するメガソーラーはフル稼働になれたはず。今期予想の達成を現実視して良いでしょう。セグメント状況は・・・・①再生可能エネルギー事業→産業用太陽光事業は、今後5年間に350メガワットの施工計画を予定し、法改正への対応に対して遅れた工程も改善。FIT価格18円に対してのコスト削減などの対応も進めて採算性を改善しつつあるとコメント。メガソーラー事業は5年間で200メガワットのソーラープロジェクトを計画。工程は順調。売電価格21円にから18円に低下して採算が悪化したものの、産業用と同じくコスト削減などの地道な努力で採算性を改善中。『これらの努力で欧州レベルの発電コストが視野に入ってきた』・・・とコメント。これとても良い一文です。太陽光発電の売電価格の一連の引き下げで収益悪化するメガソーラーが全国にあふれかえっているはずです。その中にあって再生可能エネルギーの先進国である欧州並のコストを実現することができれば、我が国における太陽光発電市場の勝ち組企業になれることは必定のはずです。そして同社は勝ち組になれると言っているのも同然ということになります。今後、プロジェクトの完成で売上増に比例して安定して利益も拡大すると考えて良いでしょう。売上1%増152億円、営業益80%増13.8億円。②省エネルギー事業→商業施設や病院などの省エネトータルサービスを展開。売上96%増8億円、営業赤字0.1億円。前期は約4億円の赤字ですから黒字転換目前でこれも文句なし。③電力事業→電力小売りは新規の売電先は増加しているものの、ライバルは九州電力などであるために収益化はまだ。しかし、第3四半期から相対取引に変更したことで、今後収益化の方向が見えてくると思います。売上は3倍の166億円、営業赤字は1.6億円。前期は5.3億円の黒字でしたが、市況の影響で一時的。④メンテナンス事業→売上13%減7億円で営業益65%増2.5億円。⑤感想→まだすべて収益貢献というわけではないから満点とは行かないものの、今後の業績拡大を確実視しておいても良いと思えるほどの内容ですから、満点に近い合格点のセグメント内容と判断します。一株純資産は553円(自己株除外)。バランスシートは、資産項目は現金が319億円、販売用不動産6億円、未完成工事支出金(メガソーラー工事など)68億円、有形固定資産が148億円、株券4億円が主な資産。負債は短期借入金が111億円、長期借入金は300億円。財務内容は筋肉質とは言わないものの、現金と長期借入金がほぼ同じ金額であることを考えると健全と考えて良いでしょう。長期借入金が減少し始めると徐々に筋肉質の財務内容に変化することになります。財務バランスも合格点です。打診買い。強気買いは先週安値700円前後か今週高値758円抜けのいずれかで。13週線765円回復で強気の追撃買いとします。目標は、目標株価Ⅰ【短期目標①800~820円(レシオ10倍・5月年初来高値837円)②900円(レシオ11倍・16年高値920円)③980~1000円(レシオ12倍)】~ 目標株価Ⅱ【中長期目標①1000円(レシオ12倍強)②1070~1100円(レシオ13倍強)】とします。来期以降の業績拡大を確認しながら徐々に最大目標の引き上げを行い再設定する予定とします。SP。