日経平均(捉え方) 22440円 -180円
久しぶりに下げに恐怖を感じています。ただとても不思議なことは、日経平均TOPIXが年初来安値を更新して下げているわけではないという点です。3月から5月までの上げが真空の中で指数買いで上げただけゆえに下げて当然とは考えていますが、個別株の場味がこれだけ悪くなるとは思っていませんでした。ただ、この場味が悪くなっている輸出株などに当てはまることは、好業績や好材料などを背景にして下げの道中で買い残が増加しています。その買い残が増加し続けたために上値の重しとなり断続的に戻り売りを浴びて、更に安値を更新するという悪循環を続けていることになります。しかし、この買い残の増加したという事実はアク抜けが終了して反転入りすることで、今後は下押しの悪材料から上げのエンジンに変わることの出来る材料となれるはずです。その上げのエンジンに変わるまでを今少し辛抱するようにして下さい。また、トランプ関税で大荒れの貿易戦争ですが、大規模関税はあくまで交渉の道具であって目的ではないはずです。米中の首脳会談などで双方が思いのたけを語り合うことができれば、米朝首脳会談のような成果を見せることになると思います。またそのような動きが夏ごろまでにはあるのではと考えます。貿易戦争を辛抱できるのは米国ではなく中国の方です。トランプ大統領は11月の中間選挙という時間的猶予がありません。しかし、足場を固め切った習近平氏は時間に縛られることがありません。どこかで手打ちがあるはずです。またこれら株式市場を揺さぶる様々なマイナス材料で1月高値か半年も調整を余儀なくされています。しかも個別株(中小型株)の動きは全くよくありません。日経平均が高値にいるのは内需の大型株などが高値に位置しているからで、個別株は指数とは逆に全くよくありません。このような不思議な相場がこんなに長引くとは予想外でした。ただ、3~5月までの上げの最中にもう一つ考えていたことがありました。カラ売りです。順調すぎる上げで相場の天井を警戒して、夏場あたりにはカラ売りを検討しないといけないと考えて、決算発表時に割高と思える銘柄もピックアップして約80銘柄リストアップしていたくらいでした。しかし、この5月6月の調整でカラ売りを検討する必要はなくなったようです。かわりに7月からゆっくとゆっくと息の長い反転上昇が少なくとも年末年始か来春にかけて生じる可能性の方が高くなってくれたと考えています。その息の長い上げを生むための今は産みの苦しみと考え、辛抱して下さい。この辛抱があればこそ今後大きな利益を獲得できるはずです。そしてその大きな利益を生むのは、今高値でわが世の春を謳歌している株ではなく、下値で反転のきっかけをまだつかめずにいる株の方だと考えます。昨年もうけ過ぎた反動で、えらい辛抱を余儀なくされたり、一部損失も出たかもしれませんが、それも昨年良すぎた反動で、辛抱や損失はあざなえる縄の後としで、致し方なしくらいに割り切って、次の夜明けを待っているようにして下さい。