4319 TAC(東1) 338円 +7円

4319 TAC(東1) 338円 +7円

買い推奨を開始します。同社をご存知の方も多いと思いますが、資格取得のスクールや通信教育などを運営する企業です。首都圏を中心にほぼ全国で展開。法人向けの研修ビジネスなども行っています。新聞や書店、雑誌などの広告で目にした方も多いと思います。『資格の学校TAC』を。同社が提供する領域は、①会計経営労務関係、②公務員教員就職関連、③金融関連(証券アナリストや外務員、フィナンシャルプランナー)、④不動産建築、⑤法律関連、⑥国際関連(米国公認会計士税理士など)、⑦情報処理パソコン関連、⑧実務スキルアップ、⑨医療関連(医療事務)、などなど多岐にわたります。なぜ同社を探したかというと、5月に発表された政府の「骨太方針」を読んだから。人づくり革命の一環として、幼児教育や保育、高等教育の無償化と合わせて教育給付金の拡充やスキルアップ効果が高い講座の支援などを打ち出したためです。また高齢者の就業支援も打ち出したために、今後継続的に社会人のスキルアップや社会人のリカレント教育(学び直し)が続くと考え、教育関連株を探していました。最初に(2415)ヒューマンを取り上げようかと眺めてみたのですが、すでにレシオが16.8倍で、増収ながら先行費用で利益が前期並みです。しばらくすれば強気買い推奨を再開するつもりですが、同社もダイトーケミックスやワールドHDなどと同じで夏の決算発表前後からの推奨になると考えました。そこで今すぐに推奨できるものを選択したのが同社。前期は売上2%増209億円、営業益16%増8.3億円、経常6%増7.3億円、純益9%減4.4億円、一株純益24円。地味ではあるものの上々。一株純資産は285円。配当は今期は3円増配予定の8円。今期予想は売上1%増212億円、営業益9%増9.1億円、経常19%増8.8億円、純益24%増5.5億円、一株純益29円と発表。地味ながらも順調な業績拡大です。しかも上記の通り、爆発的に業績拡大することはないかもしれませんが(可能性がないわけではありません。企業などの支援も拡大して社会にリカレント教育が普及すれば可能性大)、安定的に業績は拡大を続けて行くことが可能と考えます。各セグメント状況を・・・・①個人教育→公認会計士講座や宅建取引士講座など好調で、税理士や司法書士などの講座は低調。売上(現金ベース)で0%増の125億円で、営業益は5%減の1.6億円。講師料や教材作成費、賃料などは123億円でした。②法人研修→やはり堅調。主力の企業研修や学内セミナーなど好調。企業は人材不足を補うために、社員のスキルアップなどに資金を投じているということです。しかも個人教育と違い一年間通じて堅調。マンション管理士やフィナンシャルプランナー、建築士など堅調で、大学内の公務員講座や語学、簿記も好調。売上3%増43億円で営業益2%増の11.3億円。文句なし。③出版→TAC出版や早稲田経営出版など。資格試験だけでなく旅行誌なども出版。売上2%増34億円で営業益7%減5.9億円。減益ですが安定的に利益創出するビジネスモデルは立派です。出版事業でこれだけの営業利益率の会社も少ないはずです。④人材→会計系人材事業が好調。売上5%増7億円で営業益13%増1億円。人手不足ですから好調は当然。⑤感想→セグメント内容は満点に近い合格点。明日から打診買い。下値は320~3300円で堅いからもし押せば200日線310円前後で強気買いとします(ただ押さない可能性が高いと思いますが)。上げサインは一昨日の高値375円を抜くこと。明日以降345円以上で日足の陽線を連続するのを確認すればそこから静かな強気買い開始とします。目標株価Ⅰ【短期目標①360円(レシオ12倍)②390~400円(レシオ13倍強・17年高値416円)③440~450円(レシオ15倍)】~ 目標株価Ⅱ【中長期目標①450~470円(レシオ16倍)②500~510円(レシオ17倍)】とします。業績拡大するようなら最大目標を引き上げて再設定します。特異なビジネスモデルゆえにレシオ17~20倍まで評価し得ると考えます。SP。続きあり。