2384 SBSHD(東1) 1297円 +28円
5月発表の第1四半期は売上6%増372億円、営業益12%増9.1億円、経常8%減8.4億円、純益20%減5.0億円、一株純益12円でスタートしました。経常以下は減益でもまずまずのスタート。ただし、すぐさま強気買いとは行かない数字でした。第2四半期の予想は売上4%増750億円、営業益14%増20億円、経常2%増21億円、純益8%減13億円、一株純益32円。第2四半期への進捗もまずまず。12月通期予想は売上4%増1600億円、営業益12%増70億円、経常11%増72億円、純益1%減44億円、一株純益110円。下期に利益が集中する予想です。不動産流動化事業の売上や利益が下期に集中する予定などだと思います。(1)経営成績の概要は・・・・燃料価格の高騰や深刻な人手不足の中でのドライバー不足など物流企業を取り巻く環境は厳しいとコメントし、その中で同社は、HPやウェブ広告を活用したマーケティング戦略を取り込んだ営業活動を地道に展開して、小売りや医薬部外品メーカーからの新規受注に成功したとコメント。低採算で長期化している案件は価格交渉を順次行い採算性の向上に取り組んだと。また多様なカタチの雇用形態を導入してドライバー不足の解消にも取り組んだと。投資戦略は、茨城阿見に三温対応の物流センター(3千坪で5月に竣工)や大阪南港物流センター(1.8万坪・来年3月完成)の工事を進めたと。また埼玉岩槻に1.1万坪の倉庫賃貸して新拠点の開設を進めていると。順調そのもの。(2)セグメント状況は・・・・①物流→燃料費や人件費が高騰しているはずですが、同社にしては思いのほか立派。売上7%増348億円、営業益23%増5億円。同社は高コスト体質です。社員に優しいといえばそれまでですが、他社と比べると利益率が落ちます。ですから、第1四半期は減益でスタート(1~3月期は減益の物流企業がたくさんありました)するかと思いましたが、発射地点が低いためにコスト削減に努力して増益で着地に成功。上々です。②不動産→倉庫や物流センターは満床稼働。売上10%増7億円、営業益20%増3.9億円。そのうち上記の阿見物流センターなどの売却に成功することでしょうから、下期に大きく伸長できるはずです。③その他→売上16億円、営業益0.7億円。④感想→地味ながらもまずまず合格点のセグメント内容でした。(3)業績予想に関する説明を読むと・・・・新規案件の獲得に加えて、人件費、燃料費、傭車費などコストコントロールを徹底して収益向上に結び付けるために、ITを活用して配車管理や自動化設定などを行い、生産性効率化と競争力の向上を目指すとコメント。良い戦略です。(4)追加材料・・・・リコーの物流部門にあたるリコーロジスティックスの買収を5/18に発表。この買収を通じて、①全国ネットワークの強化、②機械化自動化への強化(リコーロジの持つ高度な物流ノウハウを取り込み)、③物流不動産開発モデルの拡大、④サプライチェーンマネジメントの強化、⑤海外事業の拡大・・・を目指すとのこと。この買収先の売上は717億円、営業益19億円、経常20億円、純益14億円、純資産139億円、総資産332億円です。良い買い物と判断します。買収成約は8月の予定ゆえに上方修正などは第2四半期発表後か秋ごろの予定でしょう。また買収金額は183億円。この戦略が良。土地の値段が高くなって流動化事業の拡大が難しくなる中、無理に不動産開発を行うのでなく、グループ全体の成長にとても有益な買収戦略に打って出ることは良いことです。他社との差別化や利益率の上昇とともに(物流部門の)、一度はとん挫した海外進出に再度挑戦する下地を形成することになれると思います。打診買い。今週安値1261円を割り込んでくれると1200~1100円に押してくれるので、強気買いは1200円割れの場面で行うか、再騰サイン点灯の1370円以上で引け出してから行うかのいずれかとします。2/24(12月通期・概要やセグメント内容・目標再設定)6/22(アマゾン独自配送網整備・目標修正・早めに強気修正した理由)検索チェック。目標株価Ⅰ【短期目標①1500~1550円(レシオ14倍)②1650円(レシオ15倍)】~ 目標株価Ⅱ【中長期目標①1650~1700円(レシオ15倍強)②1850~1900円(レシオ17倍・06年上場来1943円)】は修正し、目標株価Ⅰ【短期目標①1430~1450円(レシオ13倍)②1550円(レシオ14倍・3月年初来高値1559円)③1650円(レシオ15倍)】~ 目標株価Ⅱ【中長期目標①1650~1700円(今期ないし来期EPS130円予想しレシオ13倍)②1800~1850円(今期ないし来期EPS130円予想しレシオ14倍)③1950~2000円(今期ないし来期130円予想しレシオ15倍)】とします。EPS130円は16年12月期の過去最高EPS129円を更新すると想定した数字です。第2四半期以降を確認して再設定するものとします。SP。