6293 日精樹脂工業(東1) 1348円 +45円
放電加工機分野で世界トップ級のソディックに対し、射出成形機分野で国内トップの同社。両社ともにいまだにど底値。両社ともに当欄で取り上げているのですから好決算発表済み。しかし買い手がまだ登場せず。しかも引き下げたとはいえいちよし証券の目標株価は2200円です。まだ800円も糊代があるのに買い手登場はまだ。市場は短期資金が大勢を占めていることの証左でしょう。また同社も5月買い残が増加しているものの、わずかに24万株。気にするほど多くもないので買い残は気にする必要なしと申し上げておきます。新規もナンピンも本格買いは25日線1364円回復し5月高値1442円以上の1450円で引けてから開始とし、強気買いは50週線回復の1500円以上で引けてからとします。5/22(為替レートドル円=100円・第1四半期好スタート予想・PBR1倍割れ)5/9(いちよし証券カバレッジ『A』目標株価2200円を公表)5/7(地味でも2期連続最高益更新予想・概況・セグメント状況・目標再設定)5/13(2017年・通期・目標修正)検索チェック。目標株価Ⅰ【短期目標①1600~1650円(13週線回復・一株純資産1586円・レシオ15倍)②1850円(レシオ17倍)③1980~2000円(レシオ18倍・2月年初高値1975円)】~ 目標株価Ⅱ【中長期目標①2000~2200円(年初高値1975円更新・レシオ20倍)】。第1四半期を確認後に再設定します。SP。資料から。射出成形機の需要先の出荷台数見ると、前期の業種別の出荷先は、①医療・容器分野向け1284台、②自動車分野向け916台、③IT分野向け841台、④家電121台となっています。とてもバランスの良い出荷先状況。特定分野への偏りもないから、安定した業績を確保し続けることが可能と考えます。また受注状況は前期は絶好調。上期は1813台で下期は1856台。多分この受注台数は過去最高と思います。しかも上記の3本柱がすべで受注増を記録。文句なしです。ゆえにすでに指摘の通り売掛金も増加して着地(受注残も多いということ)。中期経営計画の数値目標を1年前倒しで達成してもおり、成長実現への進捗状況も文句なしの状況であるはずです。ところで英国でストローの使用が禁止となるそうです。環境配慮から欧州を先導役としてプラスチック製品の使用禁止が相次いでいます。これに対応するようにコカコーラをはじめ植物由来素材のボトルなどを採用する企業が増加し始めています。これは射出成形機の買い替え特需を生むことになるはずです。静かな追い風が同社に向かっていることになります。また同社は変わった企業で、利益の大半を日本で稼いでいます。この収益構造を改革するために、前期は米国テキサスの新工場がやっと稼働開始となりました。またタイ工場も増強中。今後、日本・中国・タイの3極生産体制から米国を含めた4極の生産体制になるために、増収増益ともなれるはずです。