6928 エノモト(東2) 1570円 -2円
為替が1円以上の大幅な円高に振れているために時間外の日経平均先物は日経平均終値22688円から更に大幅に下落して22490円まで下げています。私は以前に申し上げたかもしれませんが、本来、ドル円は110~105円レンジで推移するのが妥当と考えていましたから、その妥当なレンジに向けて円安になり過ぎた分の水準訂正を日経平均とともに行っている最中となります。日経平均が落ち着き6月入りすれば、出遅れた同社株やミタチ産業株などがじわじわと上げ始めて来ると予想します。堅実経営で地味な同社ながら、一昨日このようなIRを。取締役に株式報酬制度を導入すると。業績拡大への意識が経営陣の中で高まっていると同時に、業績拡大への自信の表れとも言えると思います。同社も説明会資料等の開示は6月に入ってからゆえに、まだ短信以外の材料はないものの、その通期を再度おさらい。(1)経営成績の概況・・・・同社を取り巻く環境としては北米スマホメーカー減産(アイフォンXのこと)が報じられたものの、同社の受注は終始底堅く推移できたとコメント。また自動運転技術などの普及を受けて自動車電装化向け部品やIoTセンサー関連部品などの需要増からも好調を受注を獲得できたとコメント。また品質改善と製造工程自動化効率化を地道に行い、安定した受注の確保とコストの削減をこれまた地道に進めたと。文句なし。売上14%増221億円、営業益35%増16.7億円、経常21%増16億円、純益33%増12.4億円。収益構造は更に筋肉質に変貌しています。無駄のない収益構造と、真摯な経営姿勢営業姿勢のおかげで顧客から安定した受注確保に成功。乾いた雑巾を更に絞って地道に利益率上昇を目指しています。今期あたりに営業利益率は10%は無理でも8%台に乗せてくるかもしれません。また来期以降は更に上昇して9~10%に上昇する可能性。理由は公募増資で手当てした資金の活用方法です。受注に対応するために工場拡大にも資金を活用しますが、利益率向上と人材不足に対応するために自動化機械など省力化効率化システム導入にも資金を活用します。ならばその導入が完了し終える来期からは利益率が大きく上昇するはずです。説明会等で語られることでしょう。(2)セグメント・・・・①ICトランジスタ用リードフレーム→自動車電装化関連と一部民生用機器向けに絶好調。売上9%増78億円。②オプト用リードフレーム→LED市場価格の下落で単価は低下しているはずながら、自動車用照明用に底堅い受注獲得に成功。売上2%増30億円。③コネクタ用部品→スマホ向けデジタル向けながら、中国スマホ向けと思われる受注が好調で、売上22%増104億円。④その他→売上6%増7億円。⑤感想→やはり同社らしく地味ではあるものの、文句なしに満点のセグメント内容です。(3)今後の見通し・・・・同社の主力の一つのコネクタ用部品は、中国メーカーや北米メーカーともに拡大局面ではないが高い水準を維持すると予想し、LED用リードフレームは、水銀に関する水俣条約の施行などでの需要増や、20年に向けてのインフラや大型ディスプレイ需要喚起などから安定した需要予想。ICトランジスタ用リードフレームは自動車電装化向けに堅調に推移。これら安定した受注環境下の中で、引き続き徹底した品質改善を行い、製造工程の自動化効率化も徹底して行い、同社の強みの金属と樹脂の精密複合加工技術を武器に、新規顧客の獲得などを積極的に展開する予定とコメント。売上2%減215億円、営業益1%増17億円、経常6%増17億円、純益4%増13億円、一株純益191円を予想。18期ぶりに最高益更新の予想です。しかし、第1四半期からスタートダッシュとなり最高益更新の予想を大幅に積み増すことになるでしょう。理由の一つは売掛金。前々期比6億円増の53億円で期末を終えています。前期の第1四半期は売上52億円で営業益3.8億円です。すでに期末の売掛金だけで前第1四半期売上を超過しています。営業益は3.8億円をオーバーして上方修正期待の浮上に成功するはず。あるいは早々3月期予想を上方修正するかも。文句なし。(4)財務内容・・・・主な資産項目は、現金40億円(前々期は24億円)、有形固定資産96億円(前々期91億円)、株券8億円。主な負債項目は、短期借入金10億円、長期借入金1億円です。長短借入金11億円で手持ちの現金が40億円。実質無借金。これほどの好財務なら、本当は公募増資しなくても手持ちの現金で工場建設や自動化システム導入などの成長原資を賄うことができたということ。しかし、堅実を絵に描いたような同社の経営姿勢や方針ゆえに、何があっても盤石な強靭な財務内容を維持し続けておくために、あえて公募増資で賄ったということです。一株純資産は2170円。(1)から(4)までで言えることは、nmsと同じです。増資はしたものの、よくよく考えるとこの増資のために受けて需給のマイナス影響は本来軽微なはずと言うことです。同社の場合はあえて公募増資することもないほどなのですから。ならば、後はただただボトム離脱サイン点灯。その点灯は75日線1655円回復及び4月高値1664円以上で引けて点灯。1670円以上で引けてから新規もナンピンもゆっくりと本格買い開始。また50週線1691円及び25週線1716円回復かつ公募増資価格1753円回復とも重なる1750円で完全に引け出せば、新規もナンピンも心おきなく強気買い開始する方針で。ただひょっとしたら、同社もプラマテルズやプロトコーポのように何の気なしに突然長い日足陽線出現させて上げ始めるかもしれませんが。6月からの反転開始に期待しましょう。5/10(文句なし通期・18期ぶり最高益更新の今期予想・セグメント状況・目標修正・公募増資価格1753円を上回り息の長い上げ開始)4/11(公募増資で弱気の今期予想の発表の可能性低し)4/10(水素社会貢献のセパレータ量産に期待・今期の業績も好調を予想)4/9(過度に保守的な今期予想の発表はない可能性)3/26(深押しと今期予想を保守的に発表すると仮定して目標微修正)3/19(東証1部にスピード昇格の可能性も)3/17(三井ハイテック増収予想から同社の来期も増収増益を予想)3/12(増強中の工場は年内完成稼働の可能性を予想)3/2(公募資金の活用と設備投資完了時期の解説・早めに増強を終えて夏以降収益貢献可能性)2/27(自動車電装化IT化の恩恵で車載向けリードフレーム等の需要拡大継続を予想)2/15(公募増資価格1753円以下は歴史的買い場と認識・公募資金で大規模設備投資で中期的業績拡大期に)2/8(電気自動車向けセパレータや水素自動車関連技術に注目)2/3(非の打ち所ない第3四半期・概況・セグメント状況・3月通期営業益16~17億円に更に上方修正を予想・予定通りEPS180円予想し目標修正)検索チェック。目標株価Ⅰ【短期目標①1900~1950円(週足完全陽転で最後の抵抗線・レシオ10倍)②2150~2200円(レシオ11倍強・一株純資産2169円・17年高値2161円)③2400~2450円(レシオ13倍)】~ 目標株価Ⅱ【中長期目標①2450~2500円(レシオ13倍)②2650~2700円(レシオ14倍・07年高値2700円)③2900~3000円(レシオ15倍強)】。上方修正期待の浮上確認すればレシオ17~20倍評価(3200~3800円レンジ)最大目標引き上げる予定。SP。