7932 ニッピ(JQ) 4140円 -370円

7932 ニッピ(JQ) 4140円 -370円

失望売りから一気に年初来安値を更新しました。ただし失望売りと言ってもわずかに出来高2万株ちょい。大した売りモノではありませんが・・・。私も通期の上方修正は確実と考えていました。すでに第3四半期で通期予想の利益水準に到達していましたので。しかし、1~3月期急減速して、前通期は減益の着地となってしまいました。売上8%増421億円、営業益14%減20億円、経常14%減18.5億円、純益49%減9.4億円、一株純益330円。ただ、会社予想の営業益19億円、経常18億円、純益12億円からすれば想定通りと言えないこともないのかもしれません。純益の大幅減益は前期発生の特益5億円がなくなったことと税負担増加のため。いずれにしてもこの数字では私でさえも合格点を付与できません。更にダメなのが今期予想です。売上450億円と増収ながら、営業益は14.5億円、経常13億円、純益8億円、一株純益278円予想と発表。これほどの減益予想では強気買いどころか打診買いさえもまだできません。ただ、この今期予想は少し悲観的過ぎる感じはします。セグメント状況を見ると、これほど減益になる感じが全くしません。通期のセグメント状況を見ると・・・・①コラーゲンケーシング事業→国内外ともに競合他社と競争激化して、増収ながら減益を継続。競争が激しいために値上げをできずにいるということです。売上2%増87億円、営業益45%減7.7億円。しかし、何らかの拍子に業界で一斉に値上げの動きにならないとも限りません。その際には利益が急回復するはず。また、第3四半期での営業益は8.7億円でした。ですから1~3月期で1億円の営業赤字だったことになります。この点をまず覚えておいてください。次に②ゼラチン関連事業→第3四半期の好調を1~3月期も継続して、売上11%増の95億円で営業益3%減の11億円。コンビニ向け惣菜用途などが減速して、また原材料価格の上昇で減益になったものの、第3四半期での営業益は8.8億円ですから、減益となったものの1~3月期でも2.2億円の営業益。③化粧品関連事業→安定的。通期は売上15%増40億円、営業益10%増の2.3億円。ニッピブランドの化粧品や健康食品は好調です。ただ、原材料価格が上昇したために、1~3月期の営業益は0.1億円と低迷してしまいました。④皮革関連事業→売上19%増113億円、営業益2倍の5.5億円。紳士靴向けと中国子会社絶好調。1~3月期の営業益は2億円です。文句なし。⑤賃貸事業→売上7億円で営業益6億円は毎度安定ですから変動なし。⑥食品その他事業→有機食品やiPS細胞関連(バイオマトリックス研究所など)好調。売上4%減77億円で営業益9%増1.8億円。⑦総括→①~⑥まで見てみても低調なのは①コラーゲンケーシングだけです。それにそのうち業界全体で値上げの動きも出てくるはずです。そうなると、①の収益も改善するはずです。②~⑥は今期も安定的ないし好調と考えると、今期の大幅減益予想は少し論外と考えます。更には売掛金。前々期の76億円から89億円に大幅に増加して前期末を終えています。第1四半期はスタートダッシュに成功する可能性大ということです。増益転換をすぐに実現できるとは思わないものの、減益幅を縮める程度の上方修正期待は第1四半期で浮上できると考えます。バランスシートを最後に。資産項目は、現金52億円、有形固定資産が387億円(このうち土地は275億円)、株券46億円、が主な資産。負債項目は長短の借入金は197億円。財務内容は引き続き強靭です。一株純資産は9630円。好業績が確認できれば一株純資産の1万円前後に向かえるものの、今はまだ無理。本格買い強気買いは次の第1四半期発表で再開することになると予想しておきます。少なくとも5月は様子見。6月以降になって新規もナンピンも打診買いする場面をゆっくりと探し始める予定としておきます。少しお待ちください。5/8(リーガル上方修正で)4/24(インバウンド背景にコラーゲンなど需要増の可能性)4/4(安定的今期予想数字発表で一株純資産1万円評価水準訂正相場がスタート予想)3/30(同社も細胞培地関連株)3/7(コーセーグなど化粧品メーカー生産能力増強でコラーゲンペプチドやゼラチンの需要増に)2/24(バイオマトリックス研究所の成長期待大・コラーゲンペプチド等の値上げ期待)2/15(バイオマトリックス研究所開発の医療用製品を応用した新化粧品を発売・コラーゲンペプチド受注増の導火線に)2/8(バイオマトリックス研究所が収益貢献)2/7(3月通期予想超過の第3四半期・上方修正必至・概況・セグメント状況・通期営業益25~24億円予想・目標修正)1/29(化粧品やコラーゲンペプチド・ゼラチン需要増の可能性)1/4(豊富な資産と現金で株主還元策拡充可能性)12/19(人件費上昇などのコスト吸収して来期増収増益へ)12/4(ニッピコラーゲン化粧品健康食品が雑誌やウエブに多数登場・コラーゲン世界的需要拡大の流れ顕著・バイオマトリックス研究所の新技術新製品に期待大)11/29(膨大な不動産/千住大橋付近で開発中ポンテグランデ東京&難波の9000平方メートルの土地・時価総額は不動産価値だけから考えても割安顕著)検索チェック。目標株価Ⅰ【短期目標①5000~5200円(前期EPS520円予想しレシオ10倍・1月高値4995円)②5700~5800円(前期EPS520円予想しレシオ11倍・15年高値5875円)③6200~6400円(前期EPS520円予想しレシオ12倍)】~ 目標株価Ⅱ【中長期目標①6400~6600円(今期EPS550円予想しレシオ12倍)②7100~7300円(今期EPS550円予想しレシオ13倍)③7700円(今期EPS550円予想しレシオ14倍)】は一旦弱めに修正し、目標株価Ⅰ【短期目標①4400~4500円(レシオ16倍・週足完全陽転)②4750~4800円(レシオ17倍)】~ 目標株価Ⅱ【中長期目標①4800~5000円(レシオ18倍・1月年初来高値4995円)】とします。第1四半期確認して再設定する予定とします。小さくSP。買い場探しは早くて6月中旬以降からか、7月入りしてからと考えています。