2376 サイネックス(東1) 862円 -6円
ぎりぎり合格点の3月通期と言えると思います。文句なしの合格点を付与するには前々期並みの営業益8億円前後か7~8億円の予想だと付与できたのですが、今期営業益よ押すは6.2億円で、16年3月期水準の数字となっています。前期は売上2%減129億円、営業益36%減5.1億円、経常41%減5.0億円、純益42%減3.2億円、一株純益52円。下方修正した営業益4.3億円、経常4.5億円、純益3.0億円からはわずかに上振れて着地することには成功しました。今期予想は売上137億円、営業益20%増6.2億円、経常27%増6.4億円、純益27%増4.1億円、一株純益67円と一応はⅤ字回復の予想を発表しました。配当は12円50銭を継続。一株純資産は1125円に拡大。経営成績の概況を読むと・・・・・減収減益の理由は主力の「わが街事典』の発行が今期に期連れしたためとコメントされています。この点に関しては会社のコメントを信用して良い良いです。全国展開するライバル企業は依然として皆無の模様ですから、引き続きこの分野ビジネスにおいて同社が唯一無二の企業であることに変わりはないはずですから。次にセグメント状況を読むと・・・・①出版→わが街事典は新宿区や釧路市も新規発行契約を獲得して再版も堅調とのこと。前期は195の県や市区町村と共同発行したと。累計の共同発行自治体数は784に。テレパル50や月間地域情報誌も順次新規発行開始。売上は0%増の79億円でセグメント益は15%減の12.1億円。減益ですが文句なし。約80億円の売上で12億円の利益を生みだせるビジネスモデル。今後ソリューション事業と連携が完成されると新たな成長が期待できるはずです。利益率の拡大とあわせて。またこの数字なら今期のⅤ字回復は確実視しておいて良いでしょう。②ウェブ・ソリューション→ふるさと納税代行協定は99自治体と締結。自治体のホームページアプリ開発サービスは予定を下回ったものの8自治体と新たに締結して13自治体の累計。わが街とくさんネットのEコマースも健闘。しかしヤフーとの代理店事業が縮小して減収。売上7%減27億円、セグメント益40%減0.2億円。③ロジスティックス→DM発送やポスティング事業など大手クライアント(多分日本郵便のこと)からの受注が減少して減収減益。売上8%減22億円、セグメント益59%減0.5億円。④不動産→賃貸収入。売上0.3億円、セグメント益0.1億円。⑤感想→前期に関しては合格点を付与することはできません。しかし、本業の出版事業は高い利益率と安定的な拡大を継続していることは確認できました。今後、出版事業を緩やかに拡大させると同時にウエブソリューション事業の顧客自治体数を飛躍的に拡大させることができれば、出版事業に続く大きな収益の柱構築に成功することになります。今期はその構築に向けて引き続き挑戦することになるでしょう。また同社も遅ればせながらコスト意識を高く持ち始めたようで、コスト削減努力を今期も継続するとコメントしています。このコスト意識の芽生えも考えると、最終的には17年3月期営業益8億円、経常8.5億円、純益5.5億円、一株純益103円前後に上方修正して到達できると考えます。売上はこの17年3月期より5億円多い137億円の予定ですから尚のこと(出版事業の利益率は安定しているはずですから増収はそのまま増益になるはずで、また広告出稿単価を引き上げに成功すれば更に利益率は拡大することができるはず。ウェブアプリ+管理運用アフターサービスとセットにして自治体などに営業攻勢をかけはじめたはず)。今期のⅤ字回復は信用して良いはず。そのⅤ字が17年3月期の利益水準に届くかあるいは更新できるかをこれからの四半期進捗で確認することになると考えます。まず打診買い。Ⅴ字回復の幅を嫌気して押すようなら25日線840円前後を追加買いとします。Ⅴ字回復を素直に好感して今週高値879円を抜けばボトム離脱に成功と考え、新規もナンピンもゆっくりと本格買い開始。25週線892円回復の900円回復で心持ち強気で買い場探しをゆっくりと再開。強気買いは50週線962円及び週足完全陽転の970円以上で開始とします。もし本当に17年3月期水準に回復するとなれば株価は17年高値1298円を更新するはずです。上げ本番は18年高値1000円を更新してからとなるはずですから、1000円から本格買い強気買いしても遅くなことになります。ゆえに970~1000円まではゆっくりとゆっくと新規もナンピンも買い場探しで向かうように。第1四半期発表後から17年高値更新に向けての上げ本番入りになると予想します。ただしです。Ⅴ字回復の安心感から一株純資産1100円に向けて早めに上昇を開始する可能性もあります。そうなるようなら再度時間軸に関しては修正したいと思います。4/27(デジタルサイネージ事業開始)2/13(減益着地第3四半期・通期を下方修正・セグメント状況と感想・下方修正の理由・目標弱めに修正)11/27(元号変更で郵便代行業務で特需が来期以降に期待できるかも)11/11(失望の第2四半期・通期修正なし・セグメント状況などから今後の業績を予想・上方修正期待がしぼんだ分目標修正)10/9(全国自治体とプロモーション全般の契約も)10/3(フィスコ調査レポートについて/要約&わが街事典&テレパル50&今期の見通し&総括)8/14(低調な第1四半期なれど十分評価・セグメント状況・テクニカル分析・目標据置)7/20(ボトム離脱気配・ディフェンシング有望株・大規模印刷工場保有しコスト内製化し安定した収益構造実現)7/12(政府は先進的地方創生推進で交付金支給対象拡大・神奈川県と情報発信等に関する協定)6/22(決算資料解説/経営方針&わが街事典関連事業&テレパル50関連事業&ウェブソリューション事業&日本郵便と協業事業&今期の予想)5/27(自己株処分売出価格1170円が最終抵抗ライン)5/15(前期好調の分今期最高益更新でも少しインパクト不足の予想・概況・セグメント状況・目標修正)4/13(アマゾン熊本県物産サイト運営開始)4/12(目標修正)3/31(協業自治体数順調に拡大中)3/8(ライバルとなりそうな会社が誕生する可能性皆無・独占的ビジネスモデル)2/28(フィスコ調査レポート第3弾)2/24(官民協働事業のパイオニア企業の同社の今後の成長支えるIT事業)2/23(フィスコ調査レポート第2弾)2/17(フィスコ調査レポート第一弾解説/地方創生のプラットフォームを担う「社会貢献型企業」として着実な成長が続いている・・・)2/15(12月公表フィスコ調査レポート)2/10(地域創生に必要な地域情報の集積企業)2/9(ヤフーと日本郵政とECサイト運営の可能性)2/6(非の打ちどころない第3四半期・過去最高更新確実・セグメント状況解説・地域支援分野で唯一無二のビジネスモデルの構築企業・目標修正)2/3(わが街辞典累計発行部数5800万部で全国5540万世帯のうち3380万世帯に配布し全国カバー率は61%。テレパル50は60年以上も発行し年間1200地区で合計1000万部)検索チェック。目標株価Ⅰ【短期目標①880~900円(レシオ18倍)②980~1000円(レシオ20倍・50週線)③1100~1150円(週足最後の抵抗線・レシオ22倍強)】~ 目標株価Ⅱ【中長期目標①1150~1200円(今期EPS90円回復予想しレシオ13倍)②1350円(今期EPS90円回復予想しレシオ15倍)③1500~1550円(今期EPS90円回復予想しレシオ17倍)】は修正し、目標株価Ⅰ【短期目標①970~1000円(レシオ15倍・月足陽転・週足完全陽転)②1100~1150円(レシオ17倍・一株純資産1125円)③1250~1300円(17年高値1298円・レシオ19倍強)】~ 目標株価Ⅱ【中長期目標①1300~1350円(レシオ20倍)】とします。唯一無二のビジネスモデルゆえにレシオ20倍まで評価します。また業績拡大再スタートを確信できれば最大目標を徐々に引き上げて行く方針とします。SP。また詳細は来週以降にゆっくりと解説コメントします。