二つのニュース
一つのニュースはモルガンスタンレーのレポート。『相場の宴の終わりが近い』(米国株に関してで日本株などに関しての記述ではありませんから間違わないように)とのレポートです。この表題だけを読むと株式投資がもうだめなのかと思ってしまいますがそうではなく、景気サイクルの終わりが近づきつつあるから、下げ相場に準備するようにという警告とともに、業種別あるいは個別株にシフトするようにとのレポートです。これは指数買いなどの相場から個別選別株相場に移行するという内容にも読み取れます。なんでも相対的に上がる相場から本当に価値のある株が選別されて上がる相場に変化することを示唆していると思います。日本株も指数買いETF買いから個別株選別株相場が同じくこれから始まると考えます。ニュースのもう一つは英国に関して。日本と同じで物価の上昇が先行していた英国で、やっと賃金が上昇を開始したとのニュース。賃金上昇が加速して15年来の高い伸びを記録したと報じられていました。日本にとってうらやましい限りですが、移民などを積極的に受け入れている欧州ゆえに米国に続いて賃金の上昇が生じ始めたのでしょう。周回遅れにはなるかもしれませんが、日本も今後緩やかな賃金の上昇が顕在化して行くと考えます。欧米や中国東南アジアほどではないにせよ、景気の好循環サイクルがこの日本でも始まろうとしていると思われます。また、この欧米などでの賃金の上昇はインフレ加速という点から中央銀行の利上げ加速を引き起こします。つまり、他国の賃金の上昇は潜在的な円安の材料になるということです。その円安を利用して国内の賃金も上昇すると考えます。ただし、米国が日本を為替監視国に指定しているために急激に円安が進むとは思えません。しかししばらくの間は105~110円でうろうろして長い踊り場を作り、米国の秋の中間選挙が終われば目に見えての円安方向への動きになるのではと予想しています。すると、中間選挙後に日本株は大きく上昇して、年末年始あるいは来春にかけて1月高値24129円を更新しているのではと考えます。