8291 日産東京HD(東1) 417円 -2円
今日の日経新聞の2面に、トヨタが東京の4販社を統合するとの記事が出ています。いよいよトヨタも販社の改革を本腰を入れて始める模様です。すでに日産は販社の改革を行っており、トヨタはこれに続くものとなります。トヨタや日産が販社の改革に取り組む背景にはカーシェアの台頭に対しての危機感と記事にはコメントされていました。確かに、カーシェアの台頭は脅威かもしれませんが、それだけではないはずです。電気自動車などこれから異業種が自動車の製造販売に乗り出してくるはずです。その際に重要なことは力強い営業力とネットワークを構築して、サービスとの一体型販売を強化することであるはずです。そのために、自動車メーカーは一斉にやっと販社(ディーラー)改革に乗り出し始めたということでしょう。トヨタがやっと東京の販社統合を行うなら、これを迎え撃つべく同社は親の日産からの更なるテコ入れを受けて、新たなサービスなどの拡充を行うことでしょう。ちなみにトヨタに先駆けすでに12月に同社はカーシェアリング事業への参入を発表済みです。これに続く新たなサービスも展開すると考えます。2月に公表の会社説明会資料を。(1)グループ概要・・・日産系で全国最大の販社。東京日産、日産プリンス、日産プリンス西東京の3販社で構成されて社車販売店舗113店舗、中古車販売店舗22店舗。ルノーの販売店舗も東京に4店舗。余談ながら今後三菱自動車の販売店も吸収して日産・ルノー・三菱自動車の3つのブランドを販売する象徴的店舗を同社がいち早く展開するものと予想しています。(2)業績・・・上期の業績は過去7年間で過去最高の売上735億円を記録したとコメント。ちなみに営業益(第2四半期)は17.6億円、新車販売台数は15165台。検査不祥事がなければ本当に大幅な上方修正ができたものと新ためて残念に思います。余談でした。ちなみにその減速したはずの第3四半期(10~12月)に関して資料はこうコメント。10~12月の営業益は7.1億円、販売台数は5623台。この営業益7.1億円は、不正問題で販売自粛をした上での数字です。なのに、この営業益は過去3番目の高水準の営業益とコメント。本当に絶好調だったのだと、このことからも理解できるはずです。つくづく残念。また余談でした。(3)業績(財務)・・・ネットキャッシュがじき100億円に到達する模様で、安定した収益構造を確立し強固な財務体質になったと会社はコメント。2010年度に150億円を超えている有利子負債はほぼゼロに近い水準にまで低下しています。地道な企業努力の賜物です。ならばやはり一株純資産の600円近くに水準訂正して当然と考えます。(4)強み・・・①カーライフに関わるありとあらゆるサービスをワンストップで提供。②日産が持つ、電動化技術や知能化技術などの様々なインテリジェントモビリティ。③電気自動車のパイオニアとなる100%電気自動車の日産リーフ。④電気自動車の新たなかたちとなるeパワー搭載の日産ノート。⑤今春販売開始となるeパワー搭載の日産セレナ。⑥自動運転技術搭載(プロパイロット)の3車種。(5)中期経営計画・・・2018年度最終年度数値目標は売上2000億円、営業益100億円。(6)感想・・・さすがに18年度数値目標の数字を今期達成することは難しいかもしれませんが、この資料を読み限りにおいて、今期の増収増益予想は確実な模様です。しかも前期に投じた設備額は40億円近くにも及びます。もし14年度から投じてきた設備投資がピークアウトするようなら、利益は激増する可能性もあります。いずれにしても、現在のレシオ8.3倍、PBR0.7倍は割安顕著と判断して良いはずです。しかも強く。3月高値452円からの下値は200日線75日線の407円前後の410円前後と考え420~410円で心もち強気で買い場探し。430円の日足完全陽転回帰で完全に強気買いとします。3/27(不明検査問題無事通過)3/22(目標修正)3/19(想定外早めの上昇)3/13(第3四半期再度解説/販売自粛でこの数字立派・通期達成確実視・セグメント状況/自動車関連&情報システム関連&感想・2月月次自動車販売ランキング/日産ノート1月2月と販売台数トップ・日産と三菱自統合深化・目標修正)2/5(ある意味驚きの第3四半期・概況/経営成績に関する説明・セグメント状況・強靭なバランスシート・通期予想達成確実な模様ゆえ目標据置)1/29(第3四半期の業績を予想/不正検査問題を感じさせないほどのサプライズ性決算かアク抜けとなる決算のいずれか予想)12/18(日産12月の新車受注前年同月比並回復の見通し・キューブがフルモデルチェンジすれば・第3四半期発表後からが勝負・目標修正)12/9(11月新車販売日産「デイズ」8位ランクイン・日産がEV車・HV車でカーシェアリング事業に参入)11/3(サプライズの第2四半期・概況・日産不祥事での下方修正の可能性後退へ・まだ上方修正可能性も残る・経営成績に関する説明&セグメント状況・目標据置・ダイヤモンドオンラインの記事紹介)10/3(日産不祥事で社長会見)10/2(不正の影響は限定的かも・目標据置)9/30(日産自動車未認定の検査員による検査実施問題発覚の影響)9/25(新型電気自動車「リーフ」発売前ですでに4千台受注獲得・日産ネットワーク主導で保有不動産有効活用開始の可能性大)9/16(日産完全自動運転車の3割を電動車に・人類モータリゼーション大変革期の直接的受益者へ・自動車が売れる時代の到来・強固な販売地盤・都内不動産再活用・来期最高益更新の可能性・目標修正)検索チェック。目標株価Ⅰ【短期目標①470~485円(17年高値485円)②540円(レシオ11倍・13年高値521円更新)③590~600円(レシオ12倍・一株純資産約590円)】~ 目標株価Ⅱ【中長期目標①600円(今期EPS60円予想しレシオ10倍・一株純資産)②650~660円(今期EPS60円予想しレシオ11倍)③700~720円(今期EPS60円予想しレシオ12倍)】。通期を確認後に再設定(業績拡大なら最大目標を05年高値902円に段階的に引き上げる方針)。SP。