ダウ平均 23533ドル 424ドル安(-1.77%)
NYダウなどを眺めていて、さすがにプラスは無理でも落ち着いて東京市場に戻って来てくれるのではと淡い期待も湧きました。が、毎度のことながら狙いすましたように引けにかけて売り仕掛けの動きで一段安しています。月曜の戻り期待はこれでなくなったと思います。ただまだ微妙です。日経平均やTOPIXがプラス転換することなどは土台無理でしょうが、日経平均が100~200円安程度なら、戻しを演じる中小型の個別株が出現する可能性はあります。そこで日経平均CFDを見ると20351円。東証の終値から270円マイナス。微妙な数字。もし月曜寄り付き以降に一段安しないとなれば、戻りに入る(大幅高は無理で小高くなるくらい)中小型も出現するのではと考えいます。そのためには、日経平均が200円安以下で推移していることが重要でしょう。また、今日の日経新聞にも記述の通り、カラ売り比率が過去最高の50.3%になったと記述。相場が落ち着く気配を見せれば急反転する材料がすでに存在する(需給面から存在する)ことが明らかです。そうなると来週の後半には遅くとも一旦は戻りに入りと考えます。それと、合わせて日経新聞記載の日経平均の底値を予想を見ると、本当にまれなことですが、お一人を除いてほぼすべてが20500円を下値予想にしています。これは昨日私がコメントしたように、20500円以下には出来高滞留があるから20000±500円が強いサポート帯になると多くの方が考えているということと、もう一つはレシオです。日経平均等のレシオがアベノミクス開始以降どころか歴史的とも言える水準にまで低下していると思われるからです。13倍台どころか12倍台に低下した可能性があります。全体相場も投資尺度から判断すれば、ここから更に大きく売りたたく糊代や理由が無いと判断しておいて良いでしょう。それに今回の貿易戦争です。昨日申し上げた通り、戦争とは言っても、米国はこれからの交渉をうまく運ぶために一旦相手にパンチを食らわせただけです。すぐに第二弾第三弾が繰り出される可能性は低いと思います。それが来週確認されてくると市場は落ち着きを取り戻すでしょう。また今日の日経新聞を読むと私が考えていたような内容が記述されています。貿易戦争を仕掛け最大の相手である中国と戦って米国が勝利する可能性はとても低いかもしれない・・・に近い内容の記述。トランプ大統領もわかっているはずです。日本との交渉は優位に運ぶことができたとしても、米国やEUとの交渉は大山鳴動ネズミ一匹で終わる可能性が高いのではと思います。ただ、日本にとって今回の貿易戦争は中期的に見れば良いと考えます。三本の矢と言っても実際に放たれた矢は日銀異例の金融緩和政策だけ。構造改革など結局は絵に描いた餅でした。それが、今回の貿易戦争やTPPの始動で構造改革が進展し始める可能性が生まれたことはまさに怪我の功名と思います。更に、貿易戦争を通じて日本企業はより高い技術開発などにまい進することでしょう。ならば、莫大な内部留保を活用して生き残りをかけて設備投資を本格化させる企業が現れて来ると思います。それに、為替の影響は多少は受けるかもしれませんが、円高ではなくドル安が主体で、ドル以外に対しての円の実効レートはさして上昇しているわけでもありません。日本企業にとって心強いのは、米国がけんかを売った中国がそのけんかに負ける可能性が低いことです。これを契機に日中の首脳会議が始まったりして日中対話が再開することになれば、これもまた怪我の功名で日本経済にとっては良いことになるはずです。総じて、今回のトランプ暴挙は、最終的には日本企業の力強さを再認識する良い機会になると同時に、企業にも政治にも良い緊張を与えるきっかけになり、それが経済拡大への新たな道を開く扉になってくれると考えます。このトランプ暴挙の敗者は当事者の米国になるかもしれません。週明けは20000~20500円で下値を確認する相場を予想。中には下げ止まり株も出るのではとも予想。相場全体が落ち着くのは28日以降を予想します。あと2日は辛抱と考えます。ちなみにテクニカル(分足)でリターンの抵抗線を考えて見ると10分足は20750~20800円を確実に回復して推移できれば21000円台回復に向かいことになります。30分足の陽転は21070円ですから21000円を回復すると底値確認完了となり戻りのサインが点灯します。あくまでテクニカルゆえに、100%信用することはまだできないものの(月曜の動き次第で変化もしますから)、20800円前後で推移し始めてくれれば相場が落ち着き出す気配と考えていおいて良いと予想します。