8291 日産東京HD(東1) 414円 +5円

8291 日産東京HD(東1) 414円 +5円

第3四半期は日産の不正検査問題の影響を受けて減益で着地しました。しかし、意外だったのは売上かろうじて増収を確保して着地。売上は前期比5%増1053億円。またかすかに意外だったのは利益も。営業益は前期比10%減の24.8億円、経常14%減20.3億円、純益35%減11.3億円、一株純益17円で着地。不正問題を受けて個別訪問などのコスト増に見舞われながら、更には販売の自粛を余儀なくされながら10%の減益は立派です。10~12月は赤字に転じることなく黒字確保で着地したのですから。するとです。第2四半期時点で強く浮上した3月通期の上方修正の可能性は低くなったものの、会社予想の売上1500億円、営業益1%増51億円、経常2%増46億円、純益17%減33億円、一株純益約50円の達成は確実視して良いでしょう。配当は8円のまま。一株純資産は587円。セグメント状況は・・・・・①自動車関連→累計の販売台数は第2四半期までの貯金が生きて販売停止ないし自粛しながら前期比1476台増の20788台を記録。売上5%増984億円、セグメント益13%減26.3億円。上々です。②情報システム関連→東日システムが担当しほぼ絶好調。売上9%増66億円、セグメント益63%増3.8億円。自動車のIT化や電装化の恩恵を受けているということ。まだまだ成長するでしょう。③感想→減益ながらも不正問題という大きなマイナス要因の影響を本当に最小限に抑制することに成功できたという点において合格点を付与して良いでしょう。また会社も、不正問題を受けながら第3四半期まで計画通りの業績進捗だとコメントしてし業績予想の変更はないとコメントしています。信じて良いはずです。また注目は2月の自動車販売台数ランキング。なんと、日産ノートが1月に続きプリウスを引き離して2か月連続1位を記録。しかも4位に日産セレナがランクイン。軽自動車でも日産デイズが第2位を記録。文句なし。すでに1月2月の販売台数ランキングを見ると、不正問題の影響は完全に消え去ったと判断して良いはずです。また、新聞等は2月の日産の販売台数がまだ前年同月比でマイナスゆえに、不正の影響から脱しつつあるとの表現ですが、自動車販売全体が前年同月比で減少しているだけで日産単独の話ではありません。すでに同社の販売状況は通常モードに復帰して、また親の日産自動車とともに攻めに転じ始めたと考えて良いでしょう。それに日産はグローバル統治を強化するために、ルノーと三菱自動車との統合強化を目指しています。もし統合となれば、販売力の弱い三菱自動車ディーラーテコ入れのために、同社が首都圏ないし都内の三菱自動車ディーラーを買収して取り込むことになると予想しています。同社は下品な言い方ながら都内に腐るほどの不動産(販売店)を有しています。財務が劣化している三菱自動車にとり、店舗を閉鎖して同社の販売店に拠点を移せば一石二鳥です。同社にしても一気に業容拡大となれます。そのような動きになると予想します。これらの点を考えても、一株純資産の550~600円に株価は水準訂正してまずは当然とも判断します。今日から静かに強気買いを開始とします。200日線407円をいともあっさりと抜いてきました。日足の最後の抵抗線は413円(遅行線雲)。高値は418円で払い切ったも同然。週足の最後の抵抗線は422円(完全陽転)。多分、飛ぶこともなく、乱高下しながらゆっくりとゆっくりと昨年高値485円にトライし、更新してから一株純資産に向けて飛ぶシナリオを有力と考えます。今日から値ブレに注意しながら静かに強気買いを始めてください。2/5(ある意味驚きの第3四半期・概況/経営成績に関する説明・セグメント状況・強靭なバランスシート・通期予想達成確実な模様ゆえ目標据置)1/29(第3四半期の業績を予想/不正検査問題を感じさせないほどのサプライズ性決算かアク抜けとなる決算のいずれか予想)12/18(日産12月の新車受注前年同月比並回復の見通し・キューブがフルモデルチェンジすれば・第3四半期発表後からが勝負・目標修正)12/9(11月新車販売日産「デイズ」8位ランクイン・日産がEV車・HV車でカーシェアリング事業に参入)11/3(サプライズの第2四半期・概況・日産不祥事での下方修正の可能性後退へ・まだ上方修正可能性も残る・経営成績に関する説明&セグメント状況・目標据置・ダイヤモンドオンラインの記事紹介)10/3(日産不祥事で社長会見)10/2(不正の影響は限定的かも・目標据置)9/30(日産自動車未認定の検査員による検査実施問題発覚の影響)9/25(新型電気自動車「リーフ」発売前ですでに4千台受注獲得・日産ネットワーク主導で保有不動産有効活用開始の可能性大)9/16(日産完全自動運転車の3割を電動車に・人類モータリゼーション大変革期の直接的受益者へ・自動車が売れる時代の到来・強固な販売地盤・都内不動産再活用・来期最高益更新の可能性・目標修正)検索チェック。目標株価Ⅰ【短期目標①430~450円(最後の抵抗線・レシオ9倍)②500~520円(レシオ10倍強・13年高値521円)③580~600円(一株純資産582円・レシオ12倍)】~ 目標株価Ⅱ【中長期目標①600円(レシオ12倍)②650円(レシオ13倍)③700円(レシオ14倍)】は微修正し、目標株価Ⅰ【短期目標①450~470円(レシオ9倍強・17年高値485円)②530~540円(レシオ11倍・13年高値521円更新)③590~600円(レシオ12倍・一株純資産約590円)】~ 目標株価Ⅱ【中長期目標①600円(来期EPS60円予想しレシオ10倍・一株純資産)②650~660円(来期EPS60円予想しレシオ11倍)③700~720円(来期EPS60円予想しレシオ12倍)】とし、通期を確認後に再設定するとともに業績拡大なら最大目標を05年高値902円に段階的に引き上げる方針とします。SP。