6250 やまびこ(東1) 1474円 +4円
12月通期の資料を。正直資料をまず見て追加で材料となるような数字などはありませんでした。ですから、読み始めた時には、あえて通期の資料の解説をする必要もないか・・・と思いました。しかし添付資料はなかなかものでした。まず、共立と新ダイワ工業の統合からの『やまびこ』誕生の下りから始まり、会社紹介として小型屋外作業機械、一般産業用機械、農業用管理機械を主力商品とする業態を紹介し、次に強みを紹介。その強みとして、①世界15か国で115回に及ぶきめ細かなテクニカルサポート体制、②米国EPA認証数トップクラスエンジンを有する固有の研究及び開発力、③鉄メッキや放電加工の生産技術を自前で有し、鋳造から組立まで自社で一貫した生産能力を有する、④世界90か国2万8千店舗の販売ネットワークとラインナップ、⑤小型屋外作業機の世界シェア10%及び国内シェア30%以上に代表される高い製品シェア・・・と強みを紹介。また為替の影響を受けながらも安定かつ着実な業績向上を実現し、海外の売上比率は約70%とグローバル企業と紹介。さらに世界トップクラスシェアの小型屋外作業機の収益性の高さも紹介。この小型屋外作業機の営業益は前期114億円(9か月の変則決算でありながら)。文句なしの高利益率です。しかも機械だけでなく、エンジンパーツ・オイル・ナイロンカッター・防護服など消耗品類も製造して提供。これはプリンターメーカーがインク販売で継続的な利益を上げるストックビジネスに近いビジネスモデルです。更に目を引いたのはその製品群の紹介です。小型屋外作業機は自前で開発した小型エンジンを搭載して高性能・高耐久・高品質エンジンを実現し、小型エンジンに必要な技術をすべて自前で有していると紹介。更に目を引いたのが農業用管理機械の紹介です。国内では、動力噴霧機・乗用管理機・スピードスプレーヤなどを供給し、海外では超大型の大豆収穫機や超大型ジャガイモ収穫機など日本では目にしない大型機械を製造販売しています。この製品群を見て思ったのは、日本や東南アジア・中国などこれら大規模農業に踏み出す国にとって、同社の製品が必要不可欠となり、中期的には需要増が大いに期待できると思われること。それも自前の高い技術があればこそ。また一般産業用機械に関しての紹介も、エンジン溶接機やディーゼルエンジン発電機、ガソリンエンジン発電機など、農業や公共土木用に一定の需要が期待できる製品群でした。農業機械関連と言うと成長拡大のイメージが薄いのですが、この資料を読むと、成長のスピードは緩慢ではあるものの、しかし成長及び業績拡大がこれから十分に期待できる企業であると判断しておいて間違いないと考えます。ちなみに最後に海外の生産体制を。米国ではイリノイ・ノースダコタ・ミネソタ・アリゾナに工場。欧州はベルギーに工場。中国は広東省と江蘇省に工場。東南アジアはベトナムに。まさに地産地消を絵に描いたようなグローバル企業。これだけ米国に生産拠点(販売拠点も)があれば、いかなトランプ政策を受けても業績は安定的に推移できるでしょう。更に農産物の価格が上昇すれば、農家の設備増強の追い風を受けて業績急拡大に至れるでしょう。そして、今期予想の売上1200億円、営業益73億円、経常70億円、純益52億円は、その追い風を受けて上方修正できるのではと予想し期待しています。円高の影響を受けてもです。50週線1469円前後の1450~1400円を天与あるいは歴史的買い場くらいに考えて、一旦強気買いしておく場面と判断します。ボトム離脱は25日線回復の1620~1650円で引けてからと想定し、強い上げサインは75日線1714円及び13週線1730円回復で点灯するものと予想します。25週線でもある1650円回復すれば心おきなく強気買い開始としておきます。ただし、しばらく下値固めをした後にボトム離脱を開始し始めると予想しています。2/23(上々の通期と今期予想・概況・会社コメント紹介・目標修正・第1四半期スタートダッシュの可能性も)12/8(目標修正)12/7(インパクト不足ながらも上々の第2四半期・概況・第2四半期資料/総括&今期の見通し&中期経営計画推移・目標修正)6/21(資料と中期経営計画/前期総括&今期の決算期変更&今期予想)6/20(穀物市況上昇)6/8(いちよし証券目標株価1900円・今期決算予想と概況・中期経営計画・目標再設定)4/4(買い場到来・今期EPS120円くらいか・買い推奨再開で目標再設定)検索チェック。目標株価Ⅰ【短期目標①1850~1900円(レシオ15倍)②2000~2050円(レシオ16倍強・1月上場来高値1981円更新)③2150円(レシオ17倍)】~ 目標株価Ⅱ【中長期目標①2150~2250円(今期EPS130円予想しレシオ17倍)】。第1四半期確認後に再設定します。SP。