7932 ニッピ(JQ) 4580円 +90円
第3四半期は売上7%増318億円、営業益11%減19.1億円、経常10%減18.6億円、純益41%減11億円、一株純益382円着地しました。純益の減益は今期の税負担が前期の3億円から7億円に増加したことと、前期は有価証券の売却益の計上があったためです。それを差し引いてもやはり明白な減益での着地です。しかしこの着地で逆に明白になったこともあります。3月通期の上方修正です。通期予想は売上10%増430億円、営業益19%減19億円、経常17%減18億円、純益36%減12億円、一株純益417円。あと3か月を残しながらすでに3月通期予想の利益目標水準をほぼ達成してしまいました。逆立ちしても上方修正するは必至と判断しておいて良いはずです。ならば、どこら辺の数字で期末を終えるかと言うことです。私がこの第3四半期までに感じた印象は、四半期ごとの利益獲得がとても安定しているように感じることです。前期のように四半期ごとの良い悪いという波が小さく、四半期を安定した数字で通過できているように見えます。第1四半期期間(5~6月期)は営業益7億円(前期は8.4億円)、第2四半期期間(7~9月期)は6.4億円(前期は6.3億円)、第3四半期期間(10~12月期)は5.7億円(前期は6.9億円)です。今期は3か月でおおむね6億円前後を安定的に稼ぎだしていることはわかります。ならば1~3月期も6億円前後の営業益で着地するはずですから、通期の営業益は19億円プラス6億円で25億円ないし24億円で着地できると考えます。ちなみに前通期は売上389億円、営業益23.5億円、経常21.7億円、純益18.9億円ですから、最終四半期で同社もダイトーケミックス同様に前期比増益に転換する上方修正となる可能性が大と言うことになります。セグメント状況は・・・・・①コラーゲン・ケーシング→輸出販売の拡販施策を講じているもののまだ成果は出ていないとのことです。売上1%増68億円ながら営業益は38%減8.7億円。ただ減益でも相変わらずの安定ぶり。輸出拡販に成功すればセグメント益も急拡大するはずです。来期以降に期待して良いでしょう。それにわずかながら成果は出始めています。10~12月期の営業益は3億円です。3か月で3億円を稼ぎ出すまでに回復しています。来期は通年で営業益10億円前後ないしそれ以上を稼ぐまでに回復できると予想します。②ゼラチン→第2四半期までと同様に堅調。売上9%増69億円、営業益6%増8.8億円。文句なし。③化粧品→ニッピコラーゲン化粧品は通販を中心に堅調な売れ行き記録。売上16%増29億円、営業益2倍の2.2億円。④皮革→婦人靴用はまだ苦戦していますが、紳士靴用は堅調な販売を継続。また中国子会社も収益貢献を本格化し始めています。売上17%増83億円、営業益60%増3.5億円。⑤賃貸・不動産→膨大な含みを有し、売上5億円で営業益4.5億円。このコメントがなかなか魅力的です。こうコメントしています。再開発中の足立区の土地は、大型商業施設・保育園・フットサルコート・駐車場用地などのほかに、足立区に期限付きで小学校用地として賃貸し、大阪難波の駐車場用地も賃貸中と。いかに膨大な遊休地を都内と大阪難波に有しているかがこの一文からも理解できるはずです。⑥感想→セグメント①~⑤のうち、②~⑤は文句なし。①も順調に回復中です。ほぼ満点のセグメント内容と判断して良いでしょう。また財務は相変わらず強靭さですが、売掛金が前期の76億円から91億円に拡大して着地しています。更に通期の上方修正を確実視して良いでしょう。一株純資産は9965円。明日はこのまま強気買いと言いたいところですが、このような相場環境ですからまずは打診買いから。押すようなら昨日の安値4250円に対して2番底を25週線の4400円前後で確認しに向かうと予想し4400円前後で強気買いとします。また無反応で明日もこの13週線の4600円前後で小動き収斂するなら、4600円前後で下値確認と下値固めを行い始めていると考えそのまま心もち強気買いし今週寄り値の4700円抜けで強気買い再開とします。また4700円を明日以降回復にかかるようなら1月高値4995円を更新してまずは15年高値5875円更新に向かい始めたと考え、そのまま完全に強気買い再開とします。いずれにしても、4700円を抜けば完全に強気に再転換するようにして下さい。1/29(化粧品やコラーゲンペプチド・ゼラチン需要増の可能性)1/4(豊富な資産と現金で株主還元策拡充可能性)12/19(人件費上昇などのコスト吸収して来期増収増益へ)12/4(ニッピコラーゲン化粧品健康食品が雑誌やウエブに多数登場・コラーゲン世界的需要拡大の流れ顕著・バイオマトリックス研究所の新技術新製品に期待大)11/29(膨大な不動産/千住大橋付近で開発中ポンテグランデ東京&難波の9000平方メートルの土地・時価総額は不動産価値だけから考えても割安顕著)11/28(ニッピ化粧品急成長の可能性)11/24(ニッピコラーゲン化粧品事業急成長するかも)11/16(減益でも内容満点の第2四半期・概況/経営成績に関する説明&セグメント状況・業績予想・通期27億円を予想し一株純益は590円に・一株純資産含み評価すると1万円以上・目標修正)11/8(減益でも上々の第2四半期・第2四半期は上方修正・通期は営業益23~24億円で経常23~24億円純益15~16億円着地の可能性・一株純資産は9800円・目標修正)10/12(医薬品原材料としてコラーゲンペプチドなど好調の可能性)9/27(新田ゼラチンとともにコラーゲンゼラチン技術でバイオマトリックス事業育成・5株併合で目標再設定)9/20(保有不動産の有効活用期待)8/31(バイオマトリックス研究所とマトリクソーム社の創薬バイオ事業に期待)8/28(減益の第1四半期でも上々内容・経営成績に関する説明・セグメント状況・セグメント内容総括・バランスシート・目標修正)検索チェック。目標株価Ⅰ【短期目標①5000~5100円(レシオ12倍・16年高値5055円)②5500~5600円(レシオ13倍強)③6000~6300円(レシオ15倍)】~ 目標株価Ⅱ【中長期目標①6800~7000円(今期EPS590円予想しレシオ12倍)②7500~7700円(今期EPS590円予想しレシオ13倍)】は、今期営業益24億円で純益を15億円で一株純益520円と想定し直して修正し、目標株価Ⅰ【短期目標①5000~5200円(今期EPS520円予想しレシオ10倍・1月高値4995円)②5700~5800円(今期EPS520円予想しレシオ11倍・15年高値5875円)③6200~6400円(今期EPS520円予想しレシオ12倍)】~ 目標株価Ⅱ【中長期目標①6400~6600円(来期EPS550円予想しレシオ12倍)②7100~7300円(来期EPS550円予想しレシオ13倍)③7700円(来期EPS550円予想しレシオ14倍)】とし、通期を確認後に再設定します。引き続き業績回復が確認できれば最大目標を13年高値(9995円)と一株純資産水準の1万円に引き上げる方針とします。SP。