8572 アコム(東1) 495円 +19円
桁違いの出来高ながら、ヤマタネやジャックス株と同じように這うように長い時間をかけながら、じわじわと上げて行くであろう株がここにも。昨日の第3四半期は営業収益7%増1959億円、営業益40%増606億円、経常40%増612億円、純益36%増540億円、一株純益34円で着地しました。文句なし。通期予想は、営業収益4%増2570億円、営業益713億円、経常718億円、純益642億円、一株純益40円の予想ですが、この第3四半期の着地から考えると、営業益経常ともに800億円に迫って通期を終える可能性が浮上しています。つまり強い上方修正期待が浮上したということです。しかも注目はこの第3四半期期間(10~12月)の営業益及び経常の獲得状況です。10~12月で営業益は223億円を獲得し、経常も224億円を獲得しました。これは何を意味するかと言うと、銀行をしり目にして、同社やジャックスなどの金融サービス企業の利益率が上昇を始めたということでしょう。なぜか。デフレからインフレに転換の兆しが出て、金利が緩慢ながらも上昇を始めたからです。銀行株の大きな上げ(本格的な息の長い上げ相場開始)の前に、その銀行の子会社たるジャックスや同社の株価が業績拡大とともに先に上昇を始めると予想します。一株純資産は207円。配当は無配の予定ですが復配の可能性が浮上したと予想します。注意すべきは利息返還金損失に関する引当金や貸倒引当金の計上ですが、すでにそのピークをとうの昔に終えているジャックス同様に、同社もピークを通過しています。営業資産は相当に良化したと考えます。しかもです。ローン・クレジットカード事業(第3四半期において)を見るとすでに口座数は増加に転じておりローン口座数は前期の143.1万口座から146.8万口座に拡大し、クレジットカード口座数は前期の29.8万口座から38.4万口座に。しかも今期末予定の口座数、ローン1470万口座にすでにほぼ到達し、クレジットカードに至っては予定の37万口座を超過しました。当然のこと営業収益及び営業益も拡大。口座数が会社の想定以上の拡大を見せているということは、業績も会社の想定以上の拡大ということです。ですから上方修正することでしょう。貸倒損失率も前期の2.8%から3.0%に引き上がったものの、増加分はわずかに19億円。業績拡大分からすれば微々たるもの。文句なしのローン及びクレジット事業と言えましょう。更に信用保証事業も絶好調です。第3四半期は信用保証残高が8.9%増の1兆1852億円に拡大し、営業収益は16%増の480億円、営業益3%増の124億円に拡大。全国41都道府県をカバーしています。好調なのは当然です。同社もジャックス同様に三菱東京UFJGの会社だから。三菱東京UFJが強い後ろ盾になり業容拡大を続けているということです。更にジャックスとの類似点は、親に倣った海外事業です。まるで、ジャックスの海外戦略かと見紛うほどの東南アジア進出の展開絵図です。兄弟のジャックスと競うように、親の三菱東京UFJに連携して東南アジア各地に進出済み。タイはすでに業容が拡大をはじめ増収増益で、インドネシアは健全性を維持し内部管理を強化中ゆえに貸出抑制で減収減益ながら、今年の7月にはフィリピンで事業開始の予定で、ベトナムではライセンスの申請中で審査後にはすぐに事業開始する予定とコメントしています。ジャックス同様に文句なしの内容です。しかも今日の陽線は12月から続いた持ち合いレンジブレイクした初動です。まだ週足の雲506円や完全陽転500円を回復はしていないものの、乱高下しながらじりじりと上げ続けると予想して、ジャックス同様に這うように静かに強気買いを開始とします。週足の完全陽転及び雲抜けの510円以上で引ければ、心おきなく完全なる強気買いに。ただし当分は飛ぶこともなくゆっくりとゆっくりと上げて行くものと考えていてください。週足の最後の抵抗線は530~540円です。この540円にゆっくりと向かい、540円から長大陽線(週足)で上げ始めると予想。しかも同社もジャックスも市場が嫌がる金利上昇が逆に収益拡大の好機と判断できる株ゆえに、逆行高する可能性が高いと考えます。どこかで、輸出株(半導体や電気株)売りの金融株買いの構図が生まれると予想しています。その時に、ジャックスとともに強い上げを見せると思います。その時には多分540円を突き抜いているものと予想しています。今日の高値は505円です。11/2(推奨再開・第2四半期・概況/経営成績に関する説明・目標設定)。目標株価Ⅰ【短期目標①535~550円(17年高値540円・週足最後の抵抗線・レシオ13倍強)②600~615円(レシオ15倍)】~ 目標株価Ⅱ【中長期目標①615~630円(レシオ15倍強・16年高値643円)】は強気に再設定し、目標株価Ⅰ【短期目標①530~540円(週足最後の抵抗線・17年高値540円)②600円(今期EPS50円予想しレシオ12倍)③650~670円(今期EPS50円予想しレシオ13倍強・16年高値643円更新)】~ 目標株価Ⅱ【中長期目標①670~700円(15年高値699円・今期EPS50円予想しレシオ14倍)②750円(今期EPS50円予想しレシオ15倍)】とし、通期を確認後に再設定します。成長確実ならば05年高値870円から900円を目途に最大目標を引き上げる方針とします。SP。